IKEA(イケア)には自転車もあります。もちろん、自分で組み立てます。

北欧デザインのシンプルでクールな自転車、IKEAの「SLADDA」は、400ドル(約4万5千円)。日本では未発売ですが、米GizmodoのMichael Nunezさんが実際に組み立てて試乗してみました。今回はそのレビューをお届けします。

じきに日本でも発売することを期待したいですね!

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400ドルの「SLADDA」は、IKEAの本棚などの家具と同じ。購入時はフラットパックになっていて、イラストで組み立て方が描かれている非言語の説明書に、耐久性がなさそうな金属製の工具がセットになっています。説明書を見ると一見混乱の極みですが、組み立てるためには基本的に10段階のプロセスがあることがわかりました。では実際に組み立ててみますよ。


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組み立ては箱をあけるところから


率直に言って、SLADDAはこれまで自分が組み立てたIKEA製品の中でも最も複雑な部類でした。テレビサイズの段ボール、大量の梱包パッケージを開けるだけで数分かかります。アンボックスの段階から、この自転車を組み立てる労力を思うと気が遠くなりそう。

ステップ1は、ワイヤーを切断して、どれが何なんのかをわかるように箱にまとめておくこと。適当に作業すると、すぐにすべての部品がバラバラになってしまい、部品を自分で把握しなくてはいけない余計な手間がかかってしまいます…。

ワイヤーで結ばれた大量のブツをはさみで切っていくとあら不思議、魔法のように自転車が現れ……たらいいななんて思っちゃいました。


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すべての部品を把握して、パッケージを空けることができたら、気が楽になってきました。シートポスト、キックスタンド、ハンドルバー、ペダル、前輪、泥よけ(普通なら高機能な自転車にはなくても大丈夫ですが)が含まれています。説明書には、キックスタンドを取り付けるように書いてありますが、これはまだ序の口。これからどんどん難しくなっていきます。


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キックスタンドを所定の位置にきっちり取り付けたら、次はシートポスト(サドルを支えるポール)をフレームの中に、そして前輪とハンドルバーを取り付けます。前輪は基本的に3つの部品から構成されています。 泥よけが自転車フレームの下にあって、スクリュースロットに手が届きにくかったですね。前輪の作業中、自転車を裏返しにしておくことをオススメします。


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車輪は簡単に取り外しができるような構造になっているので取り付けはツール要らずで簡単でした。


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ハンドルバーの設置はちょっと手間が必要。シートからハンドルバーの距離を調整するために、ハンドルの傾きを調節するジョイントが中央(ステム)にあります。このジョイントを開くとハンドルバーがシートに近づき、真っ直ぐ座っているときに持ちやすくなります。


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反対に、ジョイントを閉じるとハンドルバーが前側に傾き、シートとハンドルの距離が遠くなります。その分、体が前かがみになり、より疾走感を得られます。

そして1時間と7分の労働の結果、ずいぶん自転車っぽくなりました。残りのそれぞれのパーツは難なく取り付けることができ、シートの高さとハンドルバーのリーチを少し調整して、組み立て完了。チェーンを締めたりブレーキの調整をしてくれる自転車整備のサービスは不要ですね!


走りごこち、良いところと悪いところ


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SLADDAのフレームは、ローステップフレームバイクとシティバイクの独特なハイブリッドコンビネーションです。ハンドルバーも同様、若干湾曲していて前方に向かって配置されているので、真っ直ぐ座っても手が届きます。

何よりこの自転車の一番特徴的なのはベルトドライブであること。他のベルトドライブ機構の自転車と比較してみましたが、IKEAの自転車のほうがより滑らかな走りごこちでした。グリスも不要で、何千マイルも乗れるそうなので、耐久性も問題ありません。

さらに高性能で特徴的なのは前輪のディスクブレーキです。後輪(駆動輪)はコースターブレーキ(ペダルを逆回転させることにより静止させる)ですが、よく高機能な自転車に搭載されるこのディスクブレーキは停止力が強く、調整が簡単です。


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しかし操作が難しいのはギアで、2つのギアしかありません。それも自動変速で、ペダルを漕ぐ強さによってギアの強弱は調整されます。なので、坂を上るのはかなりキツい。ギアが思うようにサポートしてくれず、まるでシティバイクに乗っているような感じでした。不格好に立ちこぎするしかありません。

一方、下り坂は快適。自転車の重量は自転車としては重い約15キロなので、フラットな道と下り坂では、一番低いギアでスイスイと快適なスピードで走ります。


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image: IKEA Press


またIKEAでは、後から取り付け可能なバスケットとリアラックも別売しています。


もし日本に来たら買うべき?


このSLADDAをオススメできるかというと…ちょっと待った、かな。

まず、驚くほど大量の箱を把握する必要があります。オンラインで注文できる格安自転車とは異なり、SLADDAはベルトライブ機構でディスクブレーキを備え、事実上メンテナンスフリーです。でも自動変速機じゃなければもっと良かったですよね。上り坂のときは本当に大変。ベルトライブ機構を搭載するお手頃価格の自転車を販売しているのはIKEAだけではないので、ベルトライブ機構だけどディスクブレーキではない軽い自転車を手に入れることもできます。

IKEAのSLADDAは良い自転車ですが、400ドルあれば、他の選択肢はたくさんありますね。


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まとめ


・重さ約15キロ。自転車としては重め。
・ペダルを踏んだ状態で変速機のギアをシフトします。微妙。
・ハンドルの凹凸は思ったより良かった。
・ハイブリッドなフレームとハンドルバーは、誰にとっても快適だと思いました。
・構成部品に対して400ドルという値段はリーズナブルですが、これは購入理由にはなり得ないかな。

・釘無し、ネジ無し。IKEAの家具も組み立てられない僕に天使が降りてきた
・ドラッグでハイになりながらIKEA家具を作ってはいけない…そもそもドラッグがダメだってば!

image: Gizmodo US, IKEA Press
souce: IKEA

Michael Nunez - Gizmodo US[原文]
(mayumine)