眼を筋トレせよ!愛媛FCが実践する「速読」を体験してみた

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「80、90%ではなく100%信頼できる」

間瀬秀一監督が愛媛FCの選手たちに、速読トレーニングを行った時の言葉だ。

そう言い切る速読トレーニングはサッカーとどう関わりがあるのか。トレーニングの教材を作っている株式会社SRJに話を聞いた。

愛媛FCの速読体験会の様子(SRJ提供)

― 「サッカー」と「速読」、その接点にぴんとこないのですが。

はい。サッカーと速読はまだ新しい挑戦になりますが、すでに他のスポーツでは盛んにトレーニングとして取り入れられています。

名前は出せませんが、野球では甲子園の常連校などですでに取り入れられています。

SRJ提供、速読が取り上げられたニュース記事たち

また、中日ドラゴンズの荒木雅博選手が速読を取り入れたことが、中日スポーツの一面を飾ったこともあります。(イチロー選手等の活躍もあって)「動体視力」という言葉が注目を浴びやすかったのかもしれません。

― 実際に、野球ではどのような効果が上がっているのでしょうか。

例えば、小学生で速読のトレーニングをすると、結果が良い子供は女子であっても時速150kmのボールにバットを当てることができたりします。野球から始まり、今ではサッカーなど、球技で採用されることが多いようです。

結局、スピードのあるボールを見ることができないといけません。そのために目を鍛え「眼力」を養うというところから速読トレーニングへ行きつくわけです。

― 間瀬監督はなぜブラウブリッツ秋田で速読トレーニングを採用したのでしょうか?

元々は、秋田の後援会に入っている学習塾に弊社が教材を提供していたことから始まります。間瀬監督は、イヴィチャ・オシム監督の通訳の時に眼力の大切さを知ったといいます。

有名になった様々な色のビブスをつけたトレーニングだけでなく、速読などもメニューにあったのだといいます。

そのため、すんなりと我々の話を聞いていただけたというわけです。

― 実際に、秋田は昨シーズン順位が大きく飛躍しましたね。

はい。なので、ブラウブリッツ秋田では間瀬監督が退任してからも速読トレーニングは継続して行っております。そればかりか今シーズンからユース年代で特待生に実施するような流れで進んでいます。

― 実際にトレーニングをしてみると「眼力」と「サッカー選手としての能力」に関係性はあるのでしょうか?

何とも言えないところなのですが、ブラウブリッツ秋田のケースでは最も高いスコアをたたき出した選手はチーム内の得点王でした。

― サッカー選手として周辺の情報をとっさに整理して見る力というのは大事ですが、それを証明したのかもしれませんね。

さて、今回は体験取材ということで、実際にトレーニングを行ってみた。

挑んだのは、現役で未だサッカーをプレーする編集部Oとすっかりロートルの編集部Q。やはり編集部Oのほうが平均を上回る高い数値を残した。

練習はニンテンドーDSを彷彿とさせるゲーム風になっていて、「小学生が好きそうな」作りになっていると感心させられる。

メニューも豊富だ。これなら定期的に訓練をしても飽きることはないだろう。

トレーニング後に一番最初のメニューをこなすと数字があがっている。すらすらと目が動くというのが正直な感想だ。

― 今回、実際にトレーニングさせていただきましたが、目の横の筋肉が非常に疲れるというのが印象です。

“眼の筋トレ”ですかね。トレーニングで大事なのは1回限りではなく継続して行うということです。最低1週に1度30分で良いので継続していくとスコアが上がっていきます。

トレーニング前後でも数字は上がりますが、1週経つとまた数字がある程度落ちています。それをトレーニングであげてあげるイメージですね。

― 3歩進んで2歩戻る的な(笑)。

はい。

― 実際に、眼力というと年齢や生まれつきの才能などで大きく違いがでそうなイメージなのですが。

諸説ありますが、サッカーにおいては高校生年代までは眼から見て情報を整理する力を鍛えることができると言われています。あとは、それをいかに落とさずに維持していくか。

なので、子供たちは伸ばすために、大人になってからは若いときの数値を取り戻したり、高い数字を維持するために使うのもありでしょう。

実際に80歳の女性が速読のトレーニングを受けたりもしています。結局は、年齢に関係なくトレーニングには価値があることになります。

― 今後の展望についてはどうお考えでしょうか?

DS眼力トレーニングの石垣尚男も我々のトレーニングについてお墨付きを与えてくださっています。教授は、サッカーと速読との兼ね合い、スポーツとの速読との兼ね合いを研究中です。

愛媛FCでの速読トレーニングがどのような結果を生むかはこれから楽しみにしています。毎年データが蓄積されていけば論文やデータとしてより世の中に広まっていくでしょうね。