さわだ ゆたか/PIXTA(ピクスタ)

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「女性の活躍」が声高に叫ばれる昨今、夫婦共働きの家庭はもはや一般的になりつつある。ダブルインカムならば、当然家計は安定し、生活にも余裕ができるのでは……と思いきや、共働きであっても貯蓄がうまく貯められず、生活がひっ迫している家庭は少なくない。

「共働きであってもお金が貯まりにくいという家庭において、意外に見落としがちなのが妻の消費傾向です」と語るのは、1000万人以上の行動と心理データを基にした性格診断「ディグラム診断」の開発者である木原誠太郎氏。

「お金の使い方や貯め方は性格と深い因果関係があります。夫側に浪費癖があったり、ギャンブルが好きだったりといった明確な貯まらない理由がある家庭はともかくとして、普段からしっかりと倹約を心がけているにもかかわらず貯金ができない状態が続いているようでしたら、夫婦双方の消費傾向を見つめ直すことをおすすめしています」

 長年、多くの人の性格と行動を研究してきたという木原氏は、このほど家計再生コンサルタントの横山光昭さんとの共著本『とが教える「夫婦のお金」の増やし方』を出版。同書のなかで、共働き夫婦における妻の消費傾向を5つのパターンに分類している。

◆最もお金が貯まりにくい女性はどんなタイプ?

「僕は最もお金が貯まりにくい女性の消費タイプを『セレブ妻タイプ』と分類しているのですが、その名前の通り、消費欲求が高めで、ブランドモノやイベントごとが大好きな、華やかなタイプの人です。特徴としては、非常に自分に自信があり、行動力があるという点。物おじせずに、即断即決できる論理性の高さも持ち合わせているので、リーダーなども任されやすい傾向にあります」

 また、このタイプの女性は、非常に仕事ができるタイプに多く、「バリキャリ系」であることも少なくないのだとか。

「このタイプは、自分自身でもお金を稼ぐ能力が高い女性に多く見られる性格で、普通の人よりも、収入が高い傾向も見られます。でも、実はそこが落とし穴。『自分はちゃんと稼いでいるんだから、ちょっとくらいご褒美があってもいいよね』『今月は疲れたから、ちょっと自分を甘やかしてもいいんじゃないか』と、普段の生活で自分に甘くなりがちです。デパ地下食材を買ってみたり、ボーナスなどの臨時収入があった際にはブランドバッグなどを衝動買いしてみたり。もちろん、外でバリバリ働いて、立場がある女性だからこそ、身なりやライフスタイルにも気を使わなければならないなどの事情もあるかもしれませんが」

 ほかにも、子どもがいる場合は「子どもは絶対に私立に入れたい」「習い事をたくさんさせたい」などと、なにかと教育にお金をかけがちな人も多いという。では、このタイプの女性が自分の妻だった場合、どのようにして家計をコントロールしていけばよいのか? 

「『セレブ妻タイプ』との女性は男性顔負けに気が強いケースが多いので、男性側が『ちょっと使いすぎじゃないか?』『少し家計のことを考えてみては』などと苦言を呈すと、『わかってるから大丈夫』とつい反論してしまいがちです」

 また、女性側も頭がいいので、実際に自分が消費しすぎてしまっている点は理解してはいるが、他人に指摘されるのを嫌がるので、指摘するのは逆効果になるという。

「対処法としておすすめなのは、日常的に使うお店のランクを少しだけ下げておくということ。日ごろの生活水準がとにかく高いので、高級スーパーやデパートなどで買っていた普段の食材を普通のスーパーで買ってみたり、食事する店のランクを下げたりするだけで、グッと無駄な消費が減るはずです。『どうしても生活ランクを下げられない』と言う人は、外食や買い物の回数を減らすだけでもいいでしょう。

 そして、なにより一番大切なのは、『見栄を張るのは意味がない』ということを、妻側に理解してもらうことですね。余裕がある家庭であれば、ある程度は見栄のための消費にお金を費やすのはいいんでしょうが、夫婦共働きなのに『貯蓄がない』『家計に不安がある』という場合は、そういった余分な消費を見直すだけで、だいぶ家計は楽になるはずです」

 もちろん、お金が貯まらない理由は妻にあるわけではないが、夫婦でバリバリ働いているにも関わらずお金が貯まらない人は、一度夫婦でしっかり見直してみるのがいいのかも。

<取材・文/HBO取材班 撮影/難波雄史>

【木原誠太郎】
電通やミクシィなどでマーケティングを担当したのち、2013年にディグラム・ラボ株式会社を設立。心理学×統計学で人間の本音を分析し、カウンセリングを行うプログラム「ディグラム」を展開、資産形成の分野でもその有効性が注目を集める。近共著『<貯蓄のプロ>と<ディグラム診断のプロ>が教える「夫婦のお金」の増やし方』が好評発売中