“Big One”を恐れるカリフォルニア州民「サンアンドレアス断層」以外の問題も(出典:https://www.theweathernetwork.com)

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「いつまた大地震が」と米カリフォルニア州の人々を不安にさせているサンアンドレアス断層。画像は3か月ほど前に米・気象専門サイトの『weathernetwork.com』が報じた記事から引用させていただいたが、さすがは雄大な自然を誇るアメリカ大陸とあって断層さえもダイナミックというほかない。しかし心配すべきはサンアンドレアス断層ばかりではないようだ。

カリフォルニア州沿岸地域の南北約1,300kmにわたる巨大な「サンアンドレアス断層」。この活動が原因で“Big One”こと巨大地震が起きれば州の広域に壊滅的な被害がもたらされるとして、アメリカ地質調査所(US Geological Survey 以下USGS)の学者ほか専門家はあらゆる角度から対策のシミュレーションを練ってきた。そんななか、カリフォルニア州にとってはまた新たな心配の種が生じたもようだ。

USGSにより新しく詳しい調査が行われたのは、ロサンゼルス郡、サンタバーバラやマリブに近いヴェンチュラ郡、およびベーカーズフィールド市を擁するカーン郡に存在するとみられる各断層。1,200年分のデータを解析したところマグニチュード7.0〜7.9の地震が10件起きていることがわかったといい、同じ場所で20年後に発生したこともあれば、200年も間隔があいているものも。あまりにも不規則ゆえ次の地震の発生時期を予測することは難しいという。そして100年に1回という周期的な大地震を引き起こしてきたロサンゼルス市とベーカーズフィールド市の間にあるグレープバインの断層。これによる最後の地震は160年前で、もはや「待ったなし」であるという。

2015年、そのグレープバインからすぐというロサンゼルス郡サンタクラリタの北側を走るヴァスケス・キャニオン・ロードで、60mにわたって路面が徐々に崩壊。ずさんな道路工事かと問題になったが、斜めに押し上げられたかのような路面の4.5mもの隆起と地割れが起きたことから地震の予兆かと騒動になった。しかし不気味にも地震はその後まったく起きていない。

約240年おきにマグニチュード9を超す巨大地震が起きている米・太平洋沿岸部。現在の状況に関し、州メディア『KABC-TV』とのインタビューで「地震の頻発で莫大なエネルギーも少しずつ放出されている。これは喜ばしい現象です」と明るい予測を語ったのはカリフォルニア工科大学の地震学者であった。しかしほかの地質学者は、これに「断層に沿ってすでにかなりのストレスが溜まっており、大地震は避けられまい」と反論。高速道路や高層ビルもなかった時代の大地震で数名が死亡するのとはわけが違うとして、サンアンドレアス断層に対する楽観的観測は禁物だと強調している。

巨大地震の恐怖に怯えているのは南カリフォルニアばかりではない。北カリフォルニアやオレゴン州、ワシントン州の人々にとって怖いのは「カスケード地震」である。マグニチュード8.7〜9.2と推定される最後の巨大地震が起きたのは1700年で、すでに300年以上が経過。次の巨大地震について専門家からは「マグニチュード9.2。揺れは約4分間。15分後には大きな津波。死者約13,000名、負傷者27,000名、100万人が家を失う可能性」などという予測が示された。カスケード断層に現在たまっているエネルギーはサンアンドレアス断層の30倍ほどではないかという。

出典:https://www.theweathernetwork.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)