米トランプ大統領は3月15日、自動車産業が集積するデトロイト近郊で、GMやフォードなど米大手自動車メーカーや、トヨタ・日産・ホンダなど、日本の自動車メーカーの幹部が出席する会合を開きました。

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トランプ氏は同会合で、地球温暖化対策を目的としてオバマ前大統領が退任直前の今年1月に決定した大幅な燃費改善を義務付ける厳しい規制を緩和する代わりに、主要政策である米国での雇用創出を改めて訴えました。

オバマ氏が決めた燃費規制は、2025年までに新車の平均燃費を約23km/Lまで段階的に改善(50%以上)することを義務付けたもので、今回の規制緩和策は米自動車産業の負担を軽減するのが狙いとみられます。

開発費用の大幅な低減に繋がることから、米自動車工業会は同方針を歓迎していますが、環境保護団体などは反発しており、燃費の良さをウリにして来た日本の自動車メーカーも、喜べない状況にあるようです。

そうしたなか、トランプ氏は同会合で、北米トヨタのジム・レンツCEOに対し、新工場を米国に建設するよう要請した(迫った?)そうです。

今年1月、SNS上でトランプ氏がトヨタのメキシコ工場建設を非難した際、豊田章男社長がその直後に米国向け新型カムリ発表の場で、これまでの同社の米国経済への貢献を訴えるとともに、今後5年間に米国で100億ドルを投資する方針をアピールしました。

その後、安倍首相とトランプ氏による日米首脳会談を経て、一旦事態が沈静化したようにも見えましたが、そうではなかったことが今回改めて浮き彫りになりました。

報道によると、トランプ氏は「厳しいことは判っている」としながらも、トヨタに米国への新工場建設を促したそうです。

日本国内の雇用維持で300万台の生産を維持する必要が有るトヨタとしては、難しい判断を迫られた形ですが、その一方で今後も米国との「持ちつ持たれつ」の関係を維持する必要もあることから、現在多くを占めるHVモデルの米国生産移管等を含め、何らかの対応が求められることになりそうです。

Avanti Yasunori・画像:トヨタ自動車)

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