17日、韓国メディアによると、入札不正疑惑や性能検証が不十分である問題などで物議を醸し、紆余曲折の末に昨年ようやく配備された韓国軍の対北朝鮮拡声器に、正常に運用できないほどの欠陥があることが分かった。写真は南北境界の北緯38度線付近。

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2017年3月17日、韓国・YTNによると、入札不正疑惑や性能検証が不十分である問題などで物議を醸し、紆余曲折の末に昨年ようやく配備された韓国軍の対北朝鮮拡声器に、正常に運用できないほどの欠陥があることが分かった。

多くの人が集まるマレーシアの空港で起きた金正男(キム・ジョンナム)毒殺事件に北朝鮮政権が組織的に介入していた事実が明らかになると、韓国軍は昨年実践配備した新型の対北朝鮮拡声器で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の残忍さを知らせるための放送を開始した。しかし、YTNの取材の結果、韓国軍の放送は北朝鮮の住民らに届いていない事実が明らかとなった。

韓国国防部はこのほど、前方に新たに配備された新型の対北朝鮮拡声器が正常に作動しているかどうかを確認するための性能点検を行った。その結果、冬の時期の寒さや強風、地形などの条件によっては拡声器の放送内容が軍の定める作戦要求性能である10キロメートルに到達しないことが分かった。

これに関し、軍当局は「対北朝鮮拡声器の戦術的運用概念を発展させるため多様な環境条件の下で拡声器使用についての基礎資料を収集している」と説明した上で、「作戦の保安上、詳細は述べられない」と明らかにした。

北朝鮮による4回目の核実験(昨年1月)以降、北朝鮮への制裁として推進されている韓国軍の対北朝鮮拡声器事業は、入札不正や不十分な性能検証疑惑などで議論を巻き起こしてきた。昨年11月に行われた国防部の内部監査と検察の捜査でも今回と同じ問題が指摘されたが、軍当局は事業を強行し、対北朝鮮拡声器40基の納品を受けていた。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「次の政権では必ず、国防不正を完全になくさなければならない」「これにも崔順実(チェ・スンシル、国政に介入した疑いで逮捕され裁判を受けている朴前大統領の友人)が関与しているのでは?」「何度もメディアに取り上げられ批判されているのに、なぜ不正はなくならないの?」など不正を疑う声が多く寄せられた。その他、「笑える。これから夏だけど、もしかしてその拡声器は暑さにも弱いの?」「そもそも拡声器にどれほどの効果があるのか。拡声器を配備する金で兵士らの福祉や生活環境を改善させてほしい」「ちゃんと修理して。北朝鮮が攻め入ってきたら、拡声器を南に向けて戦争が起きたことを韓国国民に伝えなければならないのだから」などと指摘するコメントも寄せられた。(翻訳・編集/堂本)