『ガラパゴス・クール』   船橋 洋一編著  東洋経済新報社 404p 2800円(税別)

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自らの独創性を過小評価している日本人

 2016年にアドビ社が先進5ヵ国を対象に、独創性に関する意識調査を実施した。その結果がとても興味深い。オンラインで行われたこの調査は、2016年9月19日〜10月3日の期間、米国、英国、ドイツ、フランス、日本の18歳以上、5000人を対象としたものだ。

 この調査で「自分は独創的だ」と答えた人は、ドイツ人の57%、米国人の55%、英国人の41%、フランス人の40%、そして日本人の13%だった。自分を独創的だと考えている日本人の割合が突出して少ないのが印象的だ。

 ところが、もっとも独創的な国はどこかを問う質問に対しては、全回答者の34%が「日本」と答えている。なんとこの割合は、あらゆる国の中でトップなのだ。つまり、日本は世界からもっとも独創的な国だと思われている。しかし、多くの日本人がそれをちっとも自覚していないのだ。

 もし日本が自らの独創性を過小評価しているせいで、社会の進歩や経済成長が損なわれているとしたら、なんとももったいない話だ。

 本書『ガラパゴス・クール』の編著者である船橋洋一氏も、日本人が過小評価している日本の独創性にもっと光をあてるべきだと主張している。

 船橋氏は1944年北京生まれ。東京大学教養学部を卒業し、1968年に朝日新聞社入社。北京特派員、ワシントン特派員、アメリカ総局長、コラムニストを経て、2007年から2010年にかけて朝日新聞社主筆を務めた。その後、2011年9月に一般財団法人日本再建イニシアティブを設立し、理事長に就任している。

 日本再建イニシアティブは、日本を再建する新たなビジョンを描くことを目的とする独立系のシンクタンクだ。そのために、グローバルな視点から日本が直面する戦略的な課題の調査・検証を行っている。

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