歯医者さんに教えてもらった「歯ブラシを選ぶポイント」

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執筆:影向 美樹(歯科医師)


近年、市場には様々な歯ブラシが販売されています。

実際に歯ブラシ売り場で「どれを選んだらいいの?」と悩む方も多いでしょう。

歯ブラシは大きさや形によって、その機能も異なり、また年代によっても選ぶ歯ブラシは変わります。

今回は歯ブラシの形や機能の違い、自分にあった歯ブラシの選び方などをご紹介していきたいと思います。

歯ブラシの形による違い

歯ブラシと一言でいっても形や大きさは様々あり、それによって使いやすさや機能も異なります。

まずはその違いを知ることが、自分に合った歯ブラシを選ぶ大切なポイントです。

年齢別による違い

まずは年齢に合う歯ブラシを選ぶことが重要です。

歯ブラシには乳児用、幼児用、学童用、成人用と年代別に分けて販売されています。

その違いは歯ブラシの頭部(ヘッド)の大きさやネ頸部(ネック)、柄(ハンドル)の長さです。

それぞれが各年代の歯の大きさや歯並びに合わせて作られています。


【イラストで紹介】歯ブラシのヘッド、ネック、ハンドル

ブラシ(刷毛部)の形の違い

歯ブラシの頭部を横からみると、ブラシには直線型、凹型、凸型、山切り型など様々な形態があり、それぞれにメリットやデメリットがあります。

1.直線型


歯ブラシの頭部を横から見たとき、毛の長さがすべてそろっているのが直線型です。

通常販売されている歯ブラシのほとんどが直線型で、プラークの除去効果が他のものと比べて最も高く、すべての部位に適した歯ブラシです。

2.凹型


歯ブラシの頭部を横から見たときに、中央部の毛が短く凹んでいるのが凹型です。

歯の頬側が磨きやすいのがこの形態ですが、その他の面には適していません。

3.凸型


歯ブラシの頭部を横から見たときに、中央部の毛が長くふくらんでいるのが凸型です。

歯の裏側(舌側)が磨きやすいのがこの形態ですが、その他の面には適していません。

4.山切り型


歯ブラシの頭部を横から見たときに、毛がギザギザになっているのが山切り型です。歯と歯の間を磨きやすいのがこの形態ですが、そのほかの部位には適していません。

硬さの違い

歯ブラシの硬さは「やわらかい」「ふつう」「かため」の3種類ありますが、基本的には「ふつう」の硬さのものを選びます。

「やわらかめ」は歯茎に炎症がある場合や、インプラントの清掃に使う場合にメリットはありますが、通常のプラークの除去効果は低いです。

また「かため」はプラークの除去効果が高く、磨いたあとに歯の表面がツルツルと気持ちよいので好む方も多いのですが、磨きすぎて歯を削ってしまう原因にもなります。

使用は控えたほうがよいでしょう。

歯ブラシの選び方

その1:ライフステージに合わせた歯ブラシを選ぶ

まず歯ブラシを選ぶ際は、口や顎の発達状態や年齢に応じた歯ブラシを選びます。

成人の方で、コンパクトで磨きやすいと子供用の歯ブラシを使用される方がいますが、たしかにヘッドが小さい子供用歯ブラシは小回りが利く点においてメリットはあります。

しかし子供用はブラシの毛が短いため、力加減に気を付けなければ、余計な圧を歯に加えてしまうデメリットもあります。

その2:ブラシは直線型、硬さは「ふつう」が良い

基本的にブラシの部分(刷毛部)は直線型が一番効率よく汚れが落ちます。

また歯肉に炎症がなければ歯ブラシの硬さは「ふつう」がベストです。

その3:成人用歯ブラシはコンパクトなヘッドが磨きやすい

成人用の歯ブラシの場合、歯ブラシのヘッド(頭部)は小さめの方が奥歯の細かいところまで磨きやすいでしょう。

ヘッドの長さは2儖米癲幅は6〜8mm程度で、毛の長さは1僂泙任里發里鯀びましょう。

その4:1か月に1度は交換できる価格帯のものを選ぶ

歯ブラシの中には価格が高い分、機能性にすぐれたものも多くあります。

しかしどんな歯ブラシでも2週間に1度、最低でも1か月に1度は新しいものに交換しないと不衛生です。

たとえ良いものであっても、継続して使える価格帯で選ぶこともまた重要なのです。


いかがでしたでしょうか。

歯ブラシは形によってそれぞれにメリットもありますが、基本的にはヘッドがコンパクトで直線型、そしてふうつうの硬さのものが、効果的に汚れが落とせます。

まずは自身のライフステージに合った歯ブラシを選ぶようにしましょう。


<執筆者プロフィール>
影向 美樹(ようこう・みき)
歯科医師。歯科医師免許取得後、横浜と京都の歯科医院にて勤務を経て、現在は医療系ライターとして活動中