香川(10番)と清武(13番)、トップ下の争いは混沌としている。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 3月16日、日本協会はロシア・ワールドカップ・アジア最終予選のUAE戦とタイ戦に臨む日本代表のメンバー25名(GK3人、フィールドプレーヤー22人)を発表した。ここでは、基本システムの4-3-3に沿って、MF&FWの序列を考察する。 【MF】ボランチ:◎長谷部誠(フランクフルト)/◎山口 蛍(C大阪)/△今野泰幸(G大阪)/△郄萩洋次郎(FC東京)/△倉田秋(G大阪)トップ下:◎香川真司(ドルトムント)/○清武弘嗣(C大阪)  キャプテンの長谷部は不動のボランチだ。3月11日のバイエルン戦で左すねに6針縫う裂傷を負ったものの、「彼なしのチームは考えられない」(ハリルホジッチ監督)。すでに練習復帰しており、UAE戦の出場は問題ないだろう。その相棒には、高い守備力を備える山口が濃厚で、「長谷部―山口」のコンビは鉄板の域に入りつつある。  15年3月以来の招集となった今野は、G大阪で充実のパフォーマンスを披露。ハリルホジッチ監督はメンタル、フィジカルが求められる局面で「有用な選手」と考えており、長谷部のバックアッパーとしてだけでなく、試合展開によってはクローザーとして投入するかもしれない。  今回新たに招集された郄萩と倉田に関しては、「呼んだからといって確実に使うわけではない」という指揮官の言葉を踏まえても、「長谷部とは異なるタイプの選手のコンビネーションを試している」(ハリルホジッチ監督)なかでの“テスト”的な意味合いが強い。まずは手元に置き、郄萩の「組み立ての中で違いを見せることができるテクニック」、倉田の「深いポジションからボールを持って切り込んでいける部分」を見定めるだろう。  トップ下は昨年の11月シリーズで2試合連続スタメンだった清武が、右足の張りを訴えて今季はまだ1試合しかプレーしていない。「トップコンディションではない」(ハリルホジッチ監督)だけに、スタメン当確をつけられる要素に乏しい状況だ。  逆に、香川は直近の公式戦2試合でフル出場と復調の兆しを見せている。経験を重視する意味でも香川を1番手とした。ただ、DFBカップ準々決勝のシュポルトフロインデ・ロッテで膝を痛めていたことが判明。軽傷とみられるが、17日のリーグ戦出場は不透明だ。ハリルホジッチ監督は合流後の香川と清武のコンディションを最後まで見比べ、スタメンを選ぶことになるだろう。 ※凡例:◎=スタメン候補 ○=準レギュラー △=バックアッパー

【FW】CF:◎大迫勇也(ケルン)/○岡崎慎司(レスター)右ウイング:◎久保裕也(ヘント)/△本田圭佑(ミラン)/△浅野拓磨(シュツットガルト)左ウイング:◎原口元気(ヘルタ・ベルリン)/△宇佐美貴史(アウクスブルク)  大迫はケルンで24試合連続先発出場中と不動のレギュラーにのし上がり、心身ともに充実している。一方、岡崎は監督交代によりクラブでの出場機会は増えているが、「代表と違った役割でプレーしている」(ハリルホジッチ監督)。二者択一なら、「成長している」大迫が最前線を任されると考えるのが妥当だ。  右ウイングは、序列の変動が顕著だ。これまでアンタッチャブルな存在だった本田は、クラブでほとんど出番を得られず、実戦から遠ざかっている。いくら、ビッグクラブと呼ばれるミランで厳しい練習を積んでいても、トップフォームにない選手を特別扱いするのは難しい。ヘント移籍後も7試合で5得点とゴールを量産している久保がファーストチョイスだろう。バックアッパーにはスピードが自慢の浅野が控えるが、CFでの起用もありそうだ。  左ウイングは、目下、最終予選で4試合連続ゴール中とポイントゲッターとして君臨する原口の独壇場。昨年9月以来の代表復帰となった宇佐美は、個で局面を打開するジョーカーとして期待される。 ※凡例:◎=スタメン候補 ○=準レギュラー △=バックアッパー

文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)【日本代表PHOTO】UAE戦、タイ戦に向けたメンバー25人