ドイツ東部ハレの裁判所に出廷した自称「ドイツ王」のピーター・フィツェック被告(2017年3月15日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ドイツの裁判所は15日、違法に銀行を設立して預金130万ユーロ(約1億6000万円)を横領したとして、「ドイツ王」を自称する男に禁錮3年8月の有罪判決を言い渡した。

 ぺーター・フィツェック(Peter Fitzek)被告は2012年、東部ビッテンベルク(Wittenberg)の病院跡地に「王国」を設立し、自ら国王を名乗っていた。

 また、被告は2009年に違法に銀行を設立し、2013年まで営業。この違法銀行には約600人が総額およそ170万ユーロ(約2億円)を預けていた。

 東部ハレ(Halle)の裁判所に、自身の「王国」の紋章入りの青いシャツを着て出廷したフィツェック被告は、判決文が読み上げられると「冗談だろう」「スキャンダルだ」「うそだ」などと叫び、判決の言い渡しを中断させた。傍聴席に座っていた20人余りの「臣下」もやじを飛ばし、男1人が退廷させられた。

 フィツェック被告は、違法に医療保険サービスを運営していた罪でも有罪となった。被告が開設していたウェブサイト「ドイツ王国(koenigreichdeutschland.org)」には、2007年から「天使の通貨(Engelgeld)」という独自通貨を発行していると記されている。

 フィツェック被告は過去に訴追歴が何度もあり、無免許運転をめぐって出廷したこともあるが、その際は「自分の王国が発行した(運転)許可証がある」と主張していた。

 ドイツの情報機関はフィツェック被告について、ドイツ連邦共和国の正当性を否定する極右の「帝国市民(Citizens of the Reich、Reichsbuerger)」運動のメンバーだとの見方を示している。
【翻訳編集】AFPBB News