国土が狭く人口密度が高い日本には、「軽自動車」という独自の規格が設けられるほど小さいサイズの自動車が普及している。その状況は「大きいことはいいことだ」という考え方がある中国の人にとっては驚きのようで、しばしばネット上でも紹介される。しかし、コンパクトなクルマは実際、日本だけのものではないのだ。(イメージ写真提供:(C)gekaskr/123RF)

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 国土が狭く人口密度が高い日本には、「軽自動車」という独自の規格が設けられるほど小さいサイズの自動車が普及している。その状況は「大きいことはいいことだ」という考え方がある中国の人にとっては驚きのようで、しばしばネット上でも紹介される。しかし、コンパクトなクルマは実際、日本だけのものではないのだ。

 中国メディア・今日頭条は16日、「どうして欧州の自動車はこんなに小さいのか」とする記事を掲載した。記事は、背が高く、体格がいい人が多いにもかかわらず、欧州ではSmartやフィアット500のような小さな自動車をよく見かけると紹介。その理由について「実は現地の文化や習慣、交通事情といった背景と大きく関係しているのである」と説明した。

 まず、フランス、ドイツ、イタリアをはじめとする欧州の大都市は長い歴史を持ち、自動車がない頃の古い街並みが今も残されていることで路地が非常に狭いという点を挙げた。また、これに伴って駐車スペースも狭いため、コンパクトな自動車が重宝されることを伝えている。

 さらに、欧州では中国とは異なり、数十年前からすでに「家族1人1台」というレベルで自動車が普及しており、一家全員が乗り込むような後部座席の広い自動車に対するニーズが弱いとした。そこには「自動車はあくまでも足代わり」という欧州人の成熟した消費観念も影響しているとのことだ。

 そして「欧州人は生活の質を大切にしている。小さなクルマは財布に優しいうえ環境保護につながる。小さなクルマをにすることで余ったお金は、旅行などのより大切なことに用いるのだ」と説明している。

 記事を読んだ中国のネットユーザーからは「燃油価格が世界一高い中国には、燃費のいい小型車が向いている」、「小さくて精緻な自動車が好きだ」、「中国人はメンツで大きいクルマを買う。実際乗るのは2-3人なのに」といったコメントが寄せられた。

 中国と欧州では様々な条件が異なることは言うまでもないが、自動車文化、さらには消費文化のキャリアの差が、両地域における自動車選びの傾向に大きく表れていると言えそうだ。雑然とした中国の大都会ではコンパクトな自動車のほうが実用的に思えるが、その普及にはしばらく時間がかかるだろう。「自動車はステータスシンボルではなく足代わり」という考え方の変化を伴う必要があるからだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)gekaskr/123RF)