連続テレビ小説「べっぴんさん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第24週「光の射(さ)す方へ」第137回 3月16日(木)放送より。 
脚本:渡辺千穂 演出:中野亮平


137話はこんな話


「ようこそ赤ちゃん」が花束と笑顔で無事クランクアップ。
花輪をかぶった藍ちゃんがすこぶるかわいかった。

商売商売思ってたら いまのキアリスはなかったな きっと


昔の子供服がたくさんとってあって、それを見ながら懐かしい思い出話にふけるすみれ(芳根京子)たち。
白い衣類が相変わらずまったく黄ばんでない。こんなふうにきれいに長くとっておく方法を映画に盛り込んでほしいと思うが、それはともあれ、キアリスがいまあるのは、商売商売と思わず、ひたすら赤ちゃんのためであった、その想いの大事さを語る明美(谷村美月)。
それを、目下、商売商売の健太郎(古川雄輝)だけでなく、過去、商売商売だった栄輔(松下優也)までが聞いて複雑な表情に。

危険な航海になるかもしれないぞ


失敗したとはいえ、栄輔にはそれなりに志があり、その狙いは悪くはなかった。それを引き継ぐオライオンの紳士服ライン企画を、潔(高良健吾)はさっそく大急の会長(伊武雅刀)と社長(夙川アトム)に相談に行く。いい人でもあるし、根っから商売人でもあるのだ。
会長は「危険な航海になるかもしれないぞ」と言いつつ、許可する。
「航海」で、ようやくオライオンが艦のなまえであることが生きた。

ええ グレート 最上級や


ゆり(蓮佛美沙子)が、潔に、紳士服売り場にも女性店員を配置し、アドバイスして差し上げるのはどうかと提案をすると、潔は、「ええ グレート 最上級や」と大絶賛。

「子育てをやりとげてくれた。
早う帰りたいと思う家庭をつくってくれた。
完璧な母で 完璧な妻や」などとべた褒め。

『べっぴんさん』は主人公が家庭を守っている様子は皆無(永らく喜代さん任せだった)。子供のために、好きなことを生かして商売をはじめて、それが大きくなって、今に至る。好きなことをやって生きている主人公のほかに、夫を支え家庭を守る生き方も描いておかないとバランスが悪い。

そんなゆりも、いよいよ「社会復帰」すると宣言。
「社会復帰」という言葉が、家庭だって社会ではないかと、引っかかる視聴者もいるようだが、深い問題意識をもって言っているわけではなく、外に出て働くぞ〜! という意気込みの表れなだけだと思う。

男のための着こなし講座


「こういうことは流れやから
身を任せとったらええんや。
ちゃんと生きてれば良いところに流れ着く。
死んだお母ちゃんがよう言うとったわ」

こんなふうに明美に励まされた栄輔は、映画制作参加を経て、「やっぱりものをつくるって楽しいな」と感じていた。

そして、潔に持ちかけられた「男のための着こなし講座」に出ることに。
案の定、記者たちが、エイスに関する興味で群がってくる。さて・・・というところで138話に続く。

着こなし講座ってタイトル、なんかむず痒い。
栄輔が顔出しせずとも、新しい紳士服の企画を裏で仕切るのでもいいのではという気もしつつ、ドラマの流れ的にはそうじゃないのだろう。とはいえ、ちょっと後半戦、無理矢理感ある気がしませんか。
紀夫くんがフィルムを使い過ぎて、栄輔に調達させるのも、お金持ちの道楽感出過ぎて気持ちの良いものではなかったかなあ。
(木俣冬)