無印良品が中国の店舗で「中国政府が輸入を禁止している日本の放射能汚染地域の食品を販売している」と中国中央テレビが指摘したが、疑義を抱く声が聞かれている。資料写真。

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中国中央テレビ(CCTV)が世界消費者権利デーの15日に合わせ放送した毎年恒例の番組「315晩会」で、日本の無印良品が中国の店舗で「中国政府が輸入を禁止している日本の放射能汚染地域(10都県)の食品を販売している」と指摘。ところが、無印良品側は反論し、上海や北京の関連部門も「違反は見られない」と発表するなど「315晩会」の指摘に疑義を抱く声が聞かれている。

「315晩会」の報道に対し無印良品(上海)商業有限公司は微博の公式アカウントで「中国政府が輸入を禁止している地域の食品は輸入も販売もしていない」とする声明を発表。CCTVが指摘した東京都の住所は、「産地」ではなく「販売者」であり、番組で指摘された個別の商品について「とうもろこし茶の産地は福井県、菓子の産地は大阪府」と説明した。

同問題に関して上海出入境検験検疫局は16日、「調査の結果、無印良品のとうもろこし茶の産地は福井県、菓子の産地は大阪府であると分かった。無印良品(上海)の輸入記録を確認したが、放射能汚染地域(10都県)が産地の商品は見つからなかった」と発表し、北京市食品薬品監督管理局は同日、無印良品、セブンイレブンを含む同市のスーパーやコンビニ18企業を対象とした調査を実施しているとしたうえで、「現状、国が輸入を禁止している日本の放射能汚染地域(10都県)の食品は見つかっていない」と発表した。

上海・北京当局の発表のほか、中国の有識者もネットで見解を掲載しており、中国版ツイッター・新浪微博には数多くの意見が寄せられている。

新浪微博で26万のフォロワーを持つ作家の「風小餮tie」は「上海出入境検験検疫局が無印良品の品物に問題がないと発表したが、つまりCCTVの報道に問題があったということか?関連部門が調査するかもしれないが、うやむやのままフェードアウトする可能性が高い。無印良品側に問題がなければCCTVのミスとなり、問題が見つかれば国の検疫部門の落ち度ということになるからだ」と発言した。

さらに、中国の小売業情報サイト・聯商網の諸振家(ジュウ・ジェンジア)副編集長は、「CCTVに反論した無印良品の声明は多くの支持を獲得し宣伝効果も大きかったと思うが、CCTVの報道により少なからずブランドイメージに悪影響を与えてしまった」と指摘し、中国の起業関連情報メディア・逐鹿網の創始者である闌夕(ラン・シー)氏は、「CCTVは無印良品を批判したつもりだろうが、同時に自国の税関部門や検疫部門が役立たずだと指摘したようなものだ。報道の根拠がもろいと指摘され自身の首を絞めることになった。メディアがろくに調査もしないで報道する現象は深刻だ」とCCTVの報道に苦言を呈す意見が目立った。(編集/内山)