約7年ぶりのフルモデルチェンジで、7代目にスイッチしたBMW5シリーズが2月11日から販売を開始しています。

ただし、納車時期はグレードにより異なり、BMW523d、530i、540i xDrive(4WD)が今年2月からで、BMW530e(プラグインハイブリッド)が今年の第3四半期、エントリーの523iが今年の第4四半期からとなっています。

1

試乗したのは、3.0L直列6気筒DOHCツインパワー(ツインスクロール)ターボエンジンを積む「BMW 540i M Sport」。340ps/5500rpm、450Nm/1380-5200rpmというアウトプットで、トランスミッションは、8ATが組み合わされています。

BMWらしく先代からキープコンセプトに思えますが、低くワイドに構えたフォルムは、よりスポーティになった印象を受けます。

ボディサイズは全長4945×全幅1870×全高1480mm、ホイールベースは2975mm。先代は全長4920×全幅1860×全高1470mmで、ホイールベースは2970mm。

新型は全長が25mm延び、全幅が10mmワイドになり、全高が10mm高くなったわけですが、数値以上に大きく感じます。

しかし、運転席に乗り込んで走り出すと大きさを感じさせない、BMWらしい一体感を強く抱かせます。「ミニ・7シリーズかな?」と思って新型5シリーズに乗り込むと、5シリーズはより一体感が強く、ドライバーズセダンであることが低速域からも伝わってきます。

大型化されても燃費や運動性能のためにダイエットが欠かせなくなっている現在、5シリーズも例に漏れず軽量化を敢行。約80kgのダイエットは、大人1人分ですから、とくにドライバビリティの面でかなりの効果が期待できます。

これは、アルミニウムの採用が大きく、新型では高張力鋼板、アルミニウム合金を積極的に使っているとのこと。

高速道路にステージを移すと、新型BMW5シリーズが真価を発揮します。直列6気筒らしいスムーズな加速は、密度の濃さを伴ったもので、まさにシルキー6と呼ばれる滑らかさなのにしっかりと印象に残ります。これは8ATの完成度の良さももちろん貢献していますが、エンジンそのものの完成度の高さを改めて認識させられます。

BMWは一時期、直列6気筒から離れる姿勢を見せましたが、エンジンのサイズやコスト面で目処がつけば、直6ならではの滑らかな加速と音、振動の少なさはやはり感動モノです。最近多くなっているダウンサイジングターボもパンチ力があり、実用上不満のないものが増えていますが、直6のスムーズで伸びやかな加速感はやはり格別。

静かさも印象的で、高回転まで回しても音も振動も良く抑えられていて、エンジン音ばかり高くなるような無粋な振る舞いはほとんどありません。一方で、低速域の静かさも大きな美点。アイドリングストップから再始動する際の音・振動もほとんど気になりません。

また、ボディサイズが大きくなっても意のままのハンドリングは健在で、直6でもフロントノーズの重さはまったく感じさせません。しかも高速域の直進安定性も非常に高く、ロングツアラーとしてまさにどこまでもステアリングを握っていたいという気持ちにさせてくれます。

(文/塚田勝弘 写真/中里慎一郎)

【新型BMW5シリーズ試乗】どこまでも走りたくなる「シルキー6」エンジンの仕上がり(http://clicccar.com/2017/03/16/454745/)