3月11、12日の週末は、Jリーグから多くの話題が発信された。

 J1では中村俊輔が、自身の持つ直接FKによるゴール数を更新した。大宮アルディージャのゴールネットを揺らした高速弾は、衰えを知らないレフティーの輝きである。中村と川又堅碁のゴールによるリーグ戦初勝利は、磐田に落ち着きと自信をもたらすに違いない。

 J2ではカズこと三浦知良が、シーズン初ゴールをマークした。ゴール前のこぼれ球に鋭く反応し、横浜FCを勝利へと導いた。

 カズが1点取るたびに、周囲の期待が膨らむ。次のゴールは見逃したくない、と思わせられる。ゴールが話題を呼び、目が離せなくなる。

 何よりも、カズのゴールは絵になる。この男の吸引力は、年齢を重ねることで高まっているのではないか。

 12日にシーズン開幕を迎えたJ3からは、久保建英の初スタメンというニュースが届けられた。FC東京U−23に登録されている15歳は、J3では初めてのフル出場も飾っている。

 カターレ富山に敗れた試合後の本人は、「自分のプレーは試合全体を通してまだまだですけど、去年に比べたら成長している部分は感じられました」と、落ち着いた口ぶりで話した。15歳の少年は周囲の期待を集めるが、J3初ゴールはまだ少し先になるような気がする。

 オーストラリア代表クラスのネイサン・バーンズが先発したように、FC東京U−23は「トップチームの選手の調整の場」という意味合いも含む。勝つために対戦相手をスカウティングし、一週間かけて準備をするといった状況ではない。チーム単位での絶対的なトレーニング量が少ないだけに、コンビネーションは試合を通して高めていくしかないのだ。

 ところで、今シーズンからJ1とJ2の開催日に明確な区別がなくなった。J1の土曜日開催はこれまでと変わらないが、日曜日に行なわれていたJ2がカードによって土曜日にスライドしている。

 日曜日開催が基本だったJ2が土曜日でもOKとなったのは、テレビ放映の軸足がDAZNへ移ったからと言われている。チャンネルに制限のあるテレビとは異なり、インターネットなら同時配信ができる。このため、ホームゲームの開催日をクラブ側が選べるようになった、と聞く。

 土曜日と日曜日のどちらが、より多くの集客を期待できるか。デーゲームならそれほど変わりはなさそうだが、ナイトゲームとなると日曜日は敬遠されるかもしれない。翌日の仕事に影響が出ないように、早めに帰宅したいと考える人が多いはずだからだ。アウェイチームのファン・サポーターの集客も、日曜日のナイトゲームでは見込みにくい。土曜日の開催を選ぶJ2のクラブが出てくるのは必然だ。

 いずれにせよ、J1とJ2の開催日が混ざり合うことで、「土曜日はJ1で日曜日はJ2(またはJ3)」という観戦スタイルが成立しにくい週末が出てきた。特定のチームのみをスタジアムで観戦するのではなく、Jリーグ全体を横断的に見渡したいサッカーファンがいるとしたら、現状はそうした人たちを置いてきぼりにしているとは言えないだろうか。

「土曜日はここへ行って、日曜日はここへ行って、可能なら二つの会場をハシゴをして」といったスケジューリングの楽しみも、Jリーグ観戦には含まれていると思う。“横断観戦派”の嘆きが少数派だとしても、僕は少し居心地が悪い。