『乳酸菌、宇宙へ行く』

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「内容は決してフィクションでもミステリーでもなく、ファクト(科学的根拠のある事実)そのものです」――。乳酸菌などの「腸内細菌」を解説した『乳酸菌、宇宙へ行く』(文藝春秋刊)が17年3月16日に刊行された。

「腸内細菌」というと、以前は大腸菌など「バイ菌」のイメージが先行していたが、その後研究が進み、腸内に常在する細菌で構成される「腸内フローラ」が、人間の健康や知的作業にまで影響を与えることが明らかになり、いまや「腸内フローラ」は一大ブームとなっている。

宇宙分野でも期待の「乳酸菌」

同書は、文藝春秋企画出版編集室が制作している健康情報誌「ヘルシスト」(1976年創刊、隔月刊)編集部が、「乳酸菌」などの腸内細菌について科学的知見も踏まえて解説したもの。

タイトルがSF小説風で不思議に感じるが、実は「乳酸菌」と「宇宙」には大きな接点がある。

今年、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士が、生きた乳酸菌を宇宙で継続的に摂取した場合、免疫機能や腸内環境にどのような影響を与えるかを調べる実験が始まる。宇宙空間では、腸内の悪玉菌増加や、腸内環境と関連する免疫機能が低下し、体内のウイルスが活性化することが課題となっているためだ。

乳酸菌は、宇宙分野はもちろん、普段の生活においても「健康食品」として注目を集めている。しかし、これらが「なぜ」体に良いのか、「どのように」摂取すれば効率的なのか、についてはあまり知られていない。同書は、こうした疑問を解決したい人におすすめの1冊だ。

価格は1500円(税抜)。