シューベルトの曲風は活発で明るく、悲しみはほんの少し。聴く人は穏やかさと喜びを感じる(ネット写真)

写真拡大

 オーストリア出身の作曲家フランツ・ペーター・シューベルト(Franz Peter Schubert、1797-1828)。「軍隊行進曲」のような活発で明るい作風で有名ですが、よく耳にする「アヴェマリア」「セレナーデ」のほかミサ曲など、ソフトな名曲も多く残しています。彼の作曲について面白いエピソードがあります。

 「歌曲の王」と呼ばれるシューベルトは13歳から作曲を始めました。溢れんばかりの才能を発揮し、時には1日に7〜8曲の歌曲を作ってしまいます。天才的なひらめきによって膨大な数の作品を残しました。

 しかし、そんな彼でも作曲に行き詰まってしまうことがありました。ある時、楽曲を完成する段階にありましたが、何か物足りないと感じた彼は、必死にそれを見つけようと悩みました。ちょうどその時、友人が訪ねてきました。

 彼は突然の友人の訪問に少し不機嫌になりましたが、「コーヒーを飲んでからまた作曲しよう」と気持ちを切り替え、ひと休みすることにしました。彼は友人を招き入れ、コーヒー豆をミルに入れて挽き始めました。コーヒーミルから出る「グリグリ」という音が響くと、彼は自分の手の動きによって一定のリズムが出ることに気づきました。

 「これだ!曲調が決まったぞ!」彼はすぐに机に向かい、未完成の楽曲を一気に書き終えました。これが後に、彼の名曲である弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」ニ短調のメインテーマになったと言われています。余談ですが、「グリグリ」の音が曲のどの部分にあたるのか、気になりますね。

(翻訳編集・李静)