大根仁監督が映画「SCOOP!」の魅力を語る!

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3月29日(水)に、“日本一撮られない男”福山雅治の主演映画「SCOOP!」('16年)の Blu-ray&DVD が発売される。本作は、福山が映画「モテキ」('11年)や「バクマン。」('15年)を手掛けた大根仁監督と初タッグを組んだ作品。原田眞人監督・脚本の映画「盗写 1/250 秒」('85年)を原作に、芸能スキャンダルから社会事件までさまざまなネタを追い掛ける写真週刊誌カメラマンや記者たちの姿を描く。

【写真を見る】特典映像には3人の面白トークが満載!(左から)大根監督、福山雅治、リリー・フランキー/(C)2016 映画「SCOOP!」製作委員会

Blu-ray&DVD発売を前に、大根監督に作品の魅力や特典映像について話を聞いた。

――大根監督の映画は「モテキ」「バクマン。」、9月公開予定の「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」と漫画原作の作品が多いですが、「SCOOP!」を撮るにあたり、心掛けたことはありますか?

テレビ朝日のプロデューサーから、福山君主演で企画を出してほしいとオーダーが来たんです。この企画(「SCOOP!」)は何年か前からストックはしていて、原作同様、本当は(二階堂ふみ演じる)野火ちゃんが主役で、1話1ネタみたいな感じで連ドラがやりたかったんです。芸能ネタとかスキャンダルは腐るほどあるので、いくらでもいけるなと思っていたのですが、その時は企画が通らなくて。「やれば面白いな」と思っていたんですけどね。

今回は、「福山君を主役で!」と言われたので、 (福山演じる)静をメインにして、中年男性のいわば終わっていく物語と野火ちゃんの始まっていく成長物語の対比ということでやれるんじゃないかと思い、プロットを作り直しました。

漫画原作の作品が多いというのはあまり意識したことはないですが、基本的に(自分は)映画監督だとも思っていませんし、オリジナルで何かを作るタイプではなくて、アレンジャーというかDJというか…すでにある物を新しくインプットするというか、作り直すのが好きなんです。なので、そんなに漫画だけにこだわっているわけでもないですけどね。でも漫画が好きなので、やりやすいですね。だからと言って、何でもかんでも手を出しているわけではないですよ!(笑)

――劇中では、これまでにない汚れ役の福山さんを見ることができたのですが、これは監督のイメージ通りでしたか? また、静のキャラクターやファッションについて、クランクイン前に福山さんと話されたんですか?

福山君は以前から何となくは知っていて、もちろんパブリックなイメージは“大スター・THE 福山”みたいな感じですが、本人のパーソナルな部分は割と九州の兄ちゃん的というか、ちょっと粗野でチンピラ的な感じもありますね。でも仕事に対してはプロフェッショナルだということを知っていたので、積極的に「今までない福山を!」とか、「すごく汚してやるぜ!」という感じでもなく、年相応の中年像を意識しました。

とはいえ、福山君をどう年相応の中年に見せるか想像ができなかったんです。だから、脚本を書き始める前に、福山君に衣装合わせとメークをしてもらいました。そこから、静の原型を作ってもらったんです。

――撮影で大変だったシーンはどこですか?

リアリティーにはこだわりました。一番撮影で大変だったのは、夜の東京の、ど真ん中の繁華街をきっちりと撮ることでした。六本木とか、西麻布とか、代官山とか、非常に撮影が難しいんです。そもそも許可が出ないですからね。今回ゲリラ撮影はしていませんが、ありとあらゆる裏技を使いました。そこは頑張りましたね(笑)。

ほとんどの作品は東京の繁華街の設定でも撮れないから、郊外で撮っているんです。ここ十数年、東京の夜の街をちゃんと撮っている映画を見ていませんが、自分としても東京は生活の基盤だし、夜に活動することも多いし、さんざん見てきた風景を作品で残したいなと思い、夜の繁華街で撮影しました。僕、割と昔の東京の渋谷などの街並みを映像で見ることが好きなんです。だから何十年後とかに、この作品を見る人が楽しめたらいいですね。

――パッケージは週刊誌をイメージしたA4ワイドサイズの豪華版で、通常よりも大きめですね。制作には監督も携わったと聞いたのですが…。

映画監督って映画公開までで一区切りついちゃうと思うんですが、僕は自分でもBlu-rayやDVDを買うので、パッケージを見た時にがっかりしないようにしました。

僕はBlu-rayやDVDが発売されるまでが、監督の仕事だと思っています。だから、パッケージや特典映像のチェック、ブックレットのレイアウトなどをちゃんとやりたいなと思いました。どこかで作品とつながっていたいと思うところがあるのかもしれません。

――パッケージの写真は映画のメインビジュアルですか?

いいえ。これは使っていない写真です。

――なぜ、この写真にされたのですか?

普通、Blu-rayやDVDのパッケージって、最初に制作した宣伝ポスターになることが多いじゃないですか。でも宣伝ポスターって、撮影前とか撮影中に撮った写真ですよね。でも、Blu-rayやDVDが発売される時はもう作品を見ている人もいるし、作品のイメージが最初と変わっているような気もするんです。だから、あえて違う写真にしました。

――特典映像には監督と福山さんとリリー・フランキーさんの3人でのトークも入っているんですが、どんな内容ですか?

これはゆるくて面白いですよ! しょうもない話しかしていないです。作品を見ながら話をするんですけど、この3人なので当然のことながら話が脱線するんですよ。「何の話をしているんだっけ?」みたいな(笑)。副音声みたいな感じです。脱線しては戻るの繰り返しでした。

―― 一番盛り上がったのは、どのシーンですか?

最初の方のアイドル同士が合コンしているシーンですかね。(ゲームの)「ニョッキ」をやっているんですが、リリーさんが「ニョッキ」を知らなくて「ニョッキって何?」みたいになって。僕も演者にやらせたものの、「ニョッキ」のルールを知らないなみたいな(苦笑)。福山君もぼんやりしちゃって…。

――一特典映像が171分もあり、すごく豪華ですね!

やっぱりBlu-rayやDVDは高いし、「買ってくれる人には手厚いサービスをしないと!」という気持ちはありますね。

――監督の作品には必ずリリーさんが出演されていますが、リリーさんの魅力は何ですか?

リリーさんはプライベートでもよく飲みに行くんですが、「次、何やるの?」と聞かれて話すと「出ます?」みたいな感じになるんです。福山君とも仲いいし、今回は決め打ちですね、「出ますよね?」みたいな感じで。「福山雅治なら出る」と言っていただけました。

――今回、福山さんとは初タッグですが、福山さんはどんな方ですか?

片やスター街道まっしぐらで、片やテレ東深夜という荒れ地を歩いてきて、ちょっとは面識がありましたけど全くかかわることはない人だと思っていました。

僕はどの役者さんに対してもそうなんですが、一緒にやるんだったら本人の持っている真のパーソナルな部分を作品に投影させたいと思うんです。今回はそれができたのが面白かったし、非常にやりやすかったです。リクエストに的確だし、自分が想像していなかった演技も出てくるし。撮っていて楽しいので、また機会があれば違う役でご一緒したいですね。かわいい女優といい男は撮っていてテンションが上がります!(笑)

――出演者の皆さんがすごく仲が良かったと聞きましたが、現場ではどんな感じだったんですか?

あの年齢のばらつきだとふみちゃんの居場所がちょっとなくなってしまうのではと思っていたのですが、ふみちゃんはすごく頭がいいし、女性としてもすごく大人なので、あの世代に交じっても対等な感じでした。福山君とふみちゃんは年が20歳以上離れているのに、福山君はふみちゃんに対して年の離れているようには接していなかったです。お互いに信頼できる俳優って感じでしたね。

――最後にBlu-ray&DVDのPRをお願いします!

テンポが速い物語なので、公開時は役者を中心に見ていた方も多いと思います。画面いっぱいにいろいろな物を仕込んでいるので、Blu-ray&DVDではそういったところを楽しんでいただきたいですね。特典もたっぷり作ったので、もし周りに見ていない人がいたら、誘って見ていただきたいです!