ウェアラブル技術が出回ることにより、企業はますますスタッフにコネクテッドデバイスの利用をすすめるようになっている。

だがIDGのCIOで技術ライターGary Eastwoodは、職場でウェアラブルが用いられることによるプライバシーへの影響について踏み込んでいる。

職員たちにウェアラブルデバイスの使用を求める企業は増えており、2013年には世界で2000社がフィットネストラッカーを支給していたが、2014年には1万社と跳ねあがっている。

「社員たちは会社が支給するウェアラブルのプライバシーへの影響についてあまりに無頓着だ。彼らはこれらを受け入れる前に、このことの何が問題なのか、それは本当にいいアイデアなのかを理解しなければならない。」とEastwoodは警告する。

企業が職員にウェアラブルデバイスを支給したがるのにはいくつかの理由がある。

まず職員の健康や安全面への配慮が一番の理由だろう。ウェアラブルによって彼らの職場での環境や安全面についてのモニタリングが可能だからだ。

Fitbitなどを支給される従業員たちは、より健康的なライフスタイルを送ることが奨励されることになり、結果保険料を安く抑えることにつながる。

 

従業員ははデータを“提供している”ということを理解しているのだろうか?

Eastwoodは会社支給のウェアラブルを着用している職員たちは、企業に対して個人情報を提供しているということを認識しなければならないと述べる。

「会社が職場で職員の心拍や居場所をモニターしているというのは、いやな気分にさせられることかもしれない。だがウェアラブルによってモニターされているのは、職場内だけでなく外にいるときでもありえることだ。社員を馬車馬とみなし、働きが悪いようなら運動をさせるようなことも起こるかもしれない」と彼は語る。

ほかに起こりうる懸念として、集められた個人情報が他社に転売される危険性が挙げられる。

職員の個人情報を保管するのが会社であれ第三者であれ、セキュリティ上の危険や情報の悪質な利用といった脅威が生み出されることになる。

「個人情報の保管場所が増えるほど、ハッカーたちによる情報漏えいの危険性も上がっていく。ウェアラブルに保存された会社の運営上のデータを入手することもできる」と、Eastwoodは個人情報が企業スパイに有用だと考えると述べる。

職場のウェアラブルデバイスが生み出すこのジレンマに対するもっともシンプルな回答とは、使うのをやめてしまうことだという。

だが会社が支給するウェアラブルを社員が身につけることを検討しているのであれば、職員たちは社内や第三者とのやり取り、あるいはハッカーの攻撃により生じうる個人情報の乱用に対し、会社がどのような対策を取っているのか確認することを推奨している。

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[原文4]