米国の市場調査会社、eマーケターがこのほど公表したインターネット広告市場に関するリポートによると、今年(2017年)の米国におけるインターネット広告支出額は前年から15.9%増加し、830億ドル(約9兆5226億円)となる見通し。

グーグルの検索広告シェアは78%

 ネット広告市場では米グーグルが依然高いシェアを誇っている。eマーケターの推計によると、今年の米国におけるグーグルのネット広告収入は、米国ネット広告市場全体の40.7%を占め、米フェイスブックの2倍以上になるという。

 そして、グーグルが圧倒的に強みを見せているのは検索広告だ。その今年における収入は前年比16.1%増の285億5000万ドルとなり、米検索広告市場全体の78%を占めると、eマーケターは予測している。

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爆発的に伸びるフェイスブックの広告収入

 一方、今年のフェイスブックの広告収入は、163億3000万ドルとなり、前年比32.1%増と、グーグルよりも高い伸びで推移するとeマーケターは見ている。

 この話題について触れている米ウォールストリート・ジャーナルの記事によると、ここ最近フェイスブックの広告収入は爆発的に伸びており、同社とグーグルとの差は緩やかながらも縮まり始めているという。

 前述のとおり、eマーケターが予測する、米ネット広告市場全体に占めるグーグルの広告収入比率(シェア)は40.7%。これに対しフェイスブックのシェアは今年19.7%になるという。

FB、ディスプレー広告でグーグルを引き離す

 フェイスブックは、ディスプレー広告の分野に強みを持っている。今年の米国ディスプレー広告市場における同社のシェアは39.1%となり、グーグルのシェアである12.5%のほか、米ヤフーや米ツイッターのシェアも大きく引き離すとeマーケターは予測している。

 またフェイスブックについては、傘下の写真共有SNSである米インスタグラムも広告収入の増加に寄与している。eマーケターの推計によると、昨年15%だった、フェイスブックのモバイル広告収入に占めるインスタグラムの比率は、今年20%にまで上昇するという。

 eマーケターの分析によると、フェイスブックの広告収入の伸びは、ユーザーのサービス利用頻度と滞在時間の伸びに支えられている。

 とりわけ、フェイスブックとインスタグラムはいずれも動画投稿機能がユーザーに人気があり、これが利用頻度や滞在時間の伸びにつながり、結果として広告収入が伸びているという。

筆者:小久保 重信