中国の習近平国家主席が4月上旬に訪米し、トランプ米大統領と会談するが、米中外交筋によると、会談場所はフロリダのトランプ氏の別荘となる見通しだ。中国の製造産業の対米投資と鉄鋼業などの輸出自主規制が発表される見込みという。資料写真。

写真拡大

中国の習近平国家主席が4月上旬に訪米し、トランプ米大統領と会談するが、米中外交筋によると、会談場所はフロリダのトランプ氏の別荘となる見通しだ。

ティラーソン米国務長官が3月中旬に中国を訪問し、協議内容を詰めるが、貿易・投資、北朝鮮など多岐にわたると見られる。トランプ大統領は親密ぶりを披露するため安倍首相との会談が行われたフロリダの別荘に招待する。

首脳会談で習主席は、トランプ大統領が主導する「米国経済拡大」への協力策を伝える。具体的には(1)インフラ増強へ投資拡大、(2)米国における雇用創出への中国の寄与、(3)対米輸出の自主規制―などとなる。同筋によると、会談後に中国の製造産業の対米投資と鉄鋼業などの輸出自主規制が発表される見込みという。

トランプ大統領、習主席ともに、米中関係が正常に機能していることや、複雑化する米中間を取り巻く懸念を共に管理していくことが可能であることを世界にアピールすることを狙っている。

中国には、共産党大会を今秋に控えて、より早い時期に、対米関係を安定させたい意向がある。一方、「米国ファースト」を掲げ経済再建を主導するトランプ政権としても、経済面で中国からの譲歩を引き出したい狙いがある。

同筋によると、ミサイル実験や金正男氏暗殺で緊迫化している北朝鮮情勢も主要テーマとなり、新しい米中協力の道を探る。米中間の共通の目標に向けた密接な新機軸が打ち出される可能性もある。

世界最大の人口と消費市場を擁する中国には、GM、フォード、アップル、ボーイング、ウォルマートはじめ多くの米国企業が進出している。トランプ大統領としても中国から多くの好条件を引き出すことで「米国経済再建」につなげたい考えだ。さらに中国の華僑ネットワークなどを駆使した外交パワーは侮れない。同筋によると、毎年実施されている、米中閣僚と経済界トップが集結する「米中戦略的対話」も継続される予定という。(八牧浩行)