約2万円でガラスボディーやオクタコアCPU、3GB RAMなどを搭載したファーウェイのSIMフリースマホ「HUAWEI nova lite」の操作性を動画やベンチマークで紹介【レビュー】
約 2万円の低価格なSIMフリースマホ「HUAWEI nova lite」の操作感を紹介! |
前回は華為技術日本(以下、ファーウェイ・ジャパン)から2月24日に発売された新しいSIMフリースマートフォン(スマホ)「HUAWEI nova lite(型番:PRA-LX2)」を購入したので開封して同梱品や外観などを紹介しました。
約2万円という価格ながら表裏ともにガラスの質感が良いボディーで、現時点では基本的に仮想移動体通信事業者(MVNO)からのみ販売される形ながら各社で人気モデルとなっており、先日発表会を行なった「LINEモバイル」でも出荷が間に合わないほどになっていることも語られました。
【HUAWEI nova liteのスペックをおさらい】
まずはベンチマークの前にHUAWEI nova liteのスペックをまとめておきます。ディスプレイは約インチフルHD(1080×1920ドット)IPS液晶、チップセット(SoC)はHiSillicon製オクタコアCPU「Kirin 655」(2.1GHz×4+1.7GHz×4)、内蔵メモリー(RAM)は3GB LPDDR3、内蔵ストレージは16GBなどとなっています。
またKirin 655はCPUとしてARM Cortex-A53ベースの最大2.1GHz×4コア+最大1.7GHz×4コアというbig.LITTELE構成のオクタコアとなっており、GPUとしてARM Mali-T830 MP2(最大900MHz×2コア)を内蔵しています。
HUAWEI nova liteのこれらのスペックを同じHuawei Technologies(以下、ファーウェイ製)の近い製品として「HUAWEI nova」や「HUAWEI P9 lite」、「HUAWEI P9 lite PREMIUM」とざっくり比較すると以下の通り。
機種 | HUAWEI nova | HUAWEI nova lite | HUAWEI P9 lite | HUAWEI P9 lite PREMIUM |
画面 | 5型FHD | 5.2型FHD | 5.2型FHD | 5.2型FHD |
大きさ mm | 141.2×69.1×7.1 | 147.2×72.94×7.6 | 146.8×72.6×7.5 | 146.8×72.6×7.5 |
重さ g | 146 | 147 | 147 | 147 |
SoC | Snapdrago 625 | Kirin 655 | Kirin 650 | Snapdragon 617 |
CPU | C-A53 2.0GHz×8 | C-A53 2.1GHz×4 +C-A53 1.7GHz×4 | C-A53 2.0GHz×4 +C-A53 1.7GHz×4 | C-A53 1.5GHz×4 +C-A53 1.2GHz×4 |
GPU | Adreno 506 | Mali-T830 | Mali-T830 | Adreno 405 |
RAM | 3GB | 3GB | 2GB | 3GB |
ストレージ | 32GB | 16GB | 16GB | 16GB |
電池容量 | 3000mAh | 3000mAh | 3000mAh | 3000mAh |
こうして見ると、HUAWEI nova liteはかなりHUAWEI P9 liteに近いことがわかります。カメラこそHUAWEI novaと同じセンサーを使っていますが、それ以外はほぼ中身はHUAWEI P9 liteに近く、一方で外観は「honor 8」に似たガラスボディーデザインとなっているといったところ。
現在の価格もHUAWEI nova liteがMVNO専売となっているので比較が難しいですが、HUAWEI P9 liteが約2.5万円、HUAWEI nova liteが約2万円と安いのでMVNOの回線を使うならHUAWEI nova liteのほうがお買い得のように思えます。
もちろん、HUAWEI nova liteは表と裏こそガラスボディーとなっていますが、側面のフレームは樹脂製で、一方のHUAWEI P9 liteは背面は樹脂製ですが、側面のフレームは金属製なので特にケースをする人が多い日本では正直必ずしもどちらが良いというわけでもないようです。
続いて、ベンチマークに移りますが、筆者の通例通りに「AnTuTu Benchmark」および「Geeksbench 4」、「3D Mark(Ice Storm Unlimited)」を実施しました。なお、いつもこれらに加えて「Quadrant Standard Edtion」を行なっていましたが、今回は測定後の通信時にエラーが出て表示できなかったので割愛しています。
【HUAWEI nova liteをベンチマーク】
・AnTuTu Benchmark
・Geeksbench 4
・3D Mark Ice Storm Unlimited
・ベンチマークまとめ
アプリ | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 平均 | |
AnTuTu | 57993 | 57396 | 57657 | 57682 | |
Geeksbench 4 | シングルコア | 775 | 789 | 784 | 783 |
マルチコア | 3320 | 3314 | 3310 | 3315 | |
3D Mark | 11578 | 11564 | 11636 | 11593 |
結果をまとめると上記の通り。以前実施したHUAWEI P9 liteの結果ではOSがAndroid 6.0(開発コード名:Marshmallow)ではありますが、AnTuTu Benchmarkで52930、3D Mark Ice Storm Unlimitedで11515なので、やはり順当にCPUの最高周波数が若干上がったのとRAMの容量などで少しAnTuTu Benchmarkのスコアが高いといった感じです。
【HUAWEI nova liteを操作しているムービー】
最後に基本操作をしているところを動画で紹介しておきます。ホーム画面や設定、通知などの切り替え、アプリ起動などはもちろん普通に使えます。OSはAndroid 7.0(開発コード名:Nougat)を採用しており、独自ユーザーインターフェース「Emotion UI」もバージョン5.0になり、好き嫌いはあるかと思われますが、Androidの中でもiOSに近づけつつ洗練された操作性になっています。
また若干タッチの反応が悪いときがあるように感じますが、大方問題なくストレスのない操作性となっているように思えます。とはいえ、やはりHUAWEI P9 liteと同様に3Dゲームなどは厳しいでしょう。一方、ジャイロセンサーは非搭載ですが、仮想ジャイロセンサー機能によって「Pokemon GO」でもARモードで遊ぶことは可能となっています。
外観や仕様上のスペックに加え、普通に操作するくらいなら価格を考えれば「この価格でここまで使えるか」という十分な性能ではあるものの、やはりそこはより価格のする製品と比べると見劣りするのは仕方ないところでしょう。
追記(2017/03/17 06:55:31)
記事初出で「Pokemon GOのARモードでは遊べない」としていましたが、仮想ジャイロセンサー機能によってプレイできました。修正してお詫びいたします。またコメントでご指摘いただきましたもふもふ様には感謝いたします。
記事執筆:memn0ck
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・HUAWEI nova lite 関連記事一覧 - S-MAX