【SXSW】参加予定の海外アーティスト、適切なビザを所持も入国拒否される

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 2017年3月10日から19日(現地時間)まで米テキサス州・オースティンで開催されている【SXSW 2017】(サウス バイ サウスウエスト)に出演する目的で米国に入国しようとし、合法なビザを所持していたにも関わらず入国を拒否されたアーティストが少なくとも7名いることが分かった。

 【SXSW】の無料ショーケース・イベントに出演する場合、通常は短期の商用目的などに必要な“B-1ビザ”で十分で、過去にも多数のアーティストがこのビザで入国している。一方、活動実績がある芸能グループのメンバーがライブ・ツアーなどの目的で入国する場合は“P-1ビザ”を取得しなければならない。

 米国税関・国境警備局(USCBP)は3月13日、米ビルボードに宛てた声明文で、「国際的に知名度のある芸能グループに所属しているメンバーは、P-1ビザを申請し、発給されなければならない」と、特定のグループやイベントを名指しせずに説明した。

 メンバー3名が入国を拒否されたポスト・ハードコア・バンド、Massive Scar Era(マッシヴ・スカー・エラ)が米ビルボードのインタビューに応じ、メンバー全員がB-1ビザを取得していたにもかかわらず、入国は許可できないと言われたとボーカルとギターのCherine Amr(シェリーン・アムル)が話した。「私が全て合法的に手続きしていることは分かっているし、嘘もついていないだろうけれど、入国はさせないと言われたわ。(【SXSW】で)バンドを宣伝したり、レーベルやブッキングの担当者と会って人脈を広げたかっただけなのに」と彼女は嘆く。

 マッシヴ・スカー・エラは、エジプトとカナダで活動するバンドで、エジプト生まれのアムルはカナダの永住権を持っている。別のメンバーはカナダ人で、残りのメンバーは“ファースト・ネーション”と呼ばれる北米先住民出身だ。以前にも2回B-1ビザで【SXSW】に参加したと局員に説明しても聞き入れられなかったという。

 【SXSW】の主催者側は、マッシヴ・スカー・エラのメンバーたちが入国する際に税関当局に見せられるよう、“報酬が発生しないため【SXSW】ショーケース目的の場合はB-1が妥当である”という内容が記載された書類を発行していた。バンクーバーと米国の国境で足止めされた際、アムルは【SXSW】の担当者に電話をかけたが、局員は通話を拒否したと話している。

 他に入国を拒否されたのはイタリアのポスト・パンク・バンド、ソビエト・ソビエトのメンバー3名とロンドンのジャズ・コレクティヴ、ユセフ・カマールのメンバー、ユセフ・デイズ。いずれも全員B-1ビザを取得していた。ソビエト・ソビエトのメンバーたちはシアトル・タコマ国際空港で逮捕され、一晩拘置されたあと、翌日にイタリアに強制送還された。

 【SXSW】の広報担当者は「状況は把握している」と話しているが、ビザ問題についてのコメントは避けた。主催者側は、カナダや英国からのB-1ビザでの入国は大抵許可されるが保証はないとサイトで警告していて、報酬が発生しない場合でもP-1ビザを取得するよう促している。