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IDC Japanは3月14日、2016年第4四半期(10月〜12月)および2016年通年(1月〜12月)におけるウェアラブルデバイスの世界出荷台数を発表した。これによると、2016年第4四半期の世界ウェアラブル市場シェアの第1位は米Fitbitとなり、2位は中国のシャオミ、3位はAppleとなった。

2016年第4四半期の世界のウェアラブルデバイス出荷台数は、前年同期比16.9%増の3390万台、2016年通年では前年比25%増の1億240万台となった。調査開始以来最高を記録したが、その理由として、新たなベンダーが市場に参入したこと、これまでトップを走ってきたベンダーが製品ラインアップを更新したことが挙げられている。

ウェアラブルデバイスは、市場形成の初期段階で、サードパーティー製アプリケーションを実行できる「スマート・ウェアラブル」と、同機能を有しない「ベーシック・ウェアラブル」に分かれたが、スマート・ウェアラブルにおいては、機能の追加や技術の進歩にもかかわらず、その有用性と必要性はこれまでにないほど疑問視されているという。

過去数カ月の間にWatch OSとAndroid Wearの2つの主要なプラットフォームがフィットネスおよびヘルスケア分野での利用に舵を切ったことは偶然ではなく、これらの分野がユーザーにとって「刺さる」唯一のユースケースだからだという。その結果、サードパーティーのアプリを利用できるという機能は背景に退くことになったと同社は分析している。

米IDC ウェアラブルデバイスチーム リサーチマネージャーのレイモン・リャマス氏は「他のテクノロジー市場と同様、ウェアラブルデバイス市場も日々変化している。ベーシック・ウェアラブルは、万歩計のような単機能デバイスとしてスタートし、健康管理機能やフィットネス機能をスマートフォンに通知するという機能を取り込みながら多目的ウェアラブルデバイスに変身している。それはスマートウォッチとベーシック・ウェアラブルの境界線を曖昧にするのに十分な進歩であり、第一世代のスマートウォッチと甲乙つけがたいほどの完成度に到達している」と説明している。

さらに「その一方、スマート・ウェアラブルも進化している。ヘルスケアとフィットネス用途は依然として重要なフォーカスエリアだが、これらのデバイスが携帯電話ネットワークに接続されれば、スマート・ウェアラブルならではのアプリケーションや通信機能が利用できるようになると我々は期待している」ともコメントしている。

上位5ベンダーより下位のグループには、フォッシルなどファッション領域で注目を集める企業や、BBKやLi-Ning(李寧)などの新規参入組が多く存在し、ウェアラブル市場のニッチセグメントで成功を収めているという。フォッシルの製品は、高級ファッション製品のようにも見受けられ、BBKは子供見守りデバイス、Li-Ningは歩数計搭載シューズを主たる領域としている。

米IDC Mobile Device Trackers シニアリサーチアナリストのジテシュ・ウブラニ氏は「さまざまな業種のさまざまな強みを持つ数多くのベンダーが新規参入したことにより、ウェアラブル市場は活況を維持すると予測される。テクノロジーが背景に退くにつれ、ハイブリッドウォッチやフィットネストラッキング機能を搭載したファッションアクセサリーが注目を集め始めている。『ファッショナブル』な外観が、1人の消費者に複数のウェアラブルデバイスを購入させることを可能にしている。しかし、より重要なのは、消費者のアクティビティの裏側で収集される大量のデータを利用することで、ベンダーが実用的なインサイトを消費者に提供できるようになることであろう」と述べている。

同社は、2016年はリストバンド型だけでなく、耳にかけるタイプなど、ウェアラブルの可能性が豊かなものであることが証明されたと指摘。耳かけ型のデバイスは2016年第4四半期に初めて全出荷量の1%を超え、センサ搭載型のウェアも2016年通年で1%を超えた。これらの値はわずかではあるが、2017年には多くのデバイスの登場が期待されているという。

(岩井 健太)