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●引受規準で保険を3タイプに区分
「持病や病歴があっても入れる保険がある」という話を聞いたことはないでしょうか。病気がちの人にとっては気になる話でしょうが、これは本当です。しかし、すぐに飛びついて加入して、後で大変なことになっては困ります。申し込みをする前に、まずは保障条件や内容などをしっかり把握しておきましょう。

○引受基準緩和型保険と無選択型保険の違い

大きな病歴や持病があると、保険に加入できない可能性があります。仮に加入できても一定期間は保険金が削減されたり、特定の病気や部位に対して保障されなかったり、保険料が割り増しされたりといった特別条件が付く可能性があるのが一般的です。

それに対し、「病気がちの人でも入りやすい」というのは「引受基準緩和型」といわれる保険です。保険会社によっては「限定告知型保険」あるいは「選択緩和型」とも呼ばれ、4〜5項目に限定された告知内容に一つも該当しなければ、原則として加入できるというものです。

この「引受基準緩和型保険」と混同しやすいのが「無選択型保険」。無選択型保険はそもそも加入申込時の告知が不要というもので、既往歴がある人はもとより、現在病気という人でも加入できる、いわゆる「病気の人でも入れる」保険なのです。

このように、健康状態に関する引受規準で保険を区分すると3つのタイプに分けられます。加入の難易度は「通常の保険」>「引受基準緩和型保険」>「無選択型保険」という順位で、無選択型保険が最も入りやすいです。

では、病気がちの人は告知面での心配がない無選択型の保険に入ればいいかというと、そうではありません。実は引受基準以外にも、保障条件や保障期間などでそれぞれに違いがあるのです。

そもそも、生命保険や医療保険はいつ起こるかわからないリスクに対し、自分で準備しきれない保障を備えておくために入るものです。せっかく加入しても、「必要なとき」に「必要なだけ」が保障されないのでは意味がありません。そのためには、加入のしやすさだけではなく、加入した後の保障にも目を向けるのが大切なポイントです。

●各種保険の諸条件を比較!
では、それぞれのタイプの違いはどのようなものでしょうか。「通常の保険」「引受基準緩和型保険」「無選択型保険」の3つの違いをわかりやすくするため、以下のように表にまとめました。

引受基準が緩和される=加入しやすいほど、保障条件が厳しくなっているのがおわかりいただけますでしょうか。引受基準緩和型では加入後すぐに保障はされるものの、当初の1年間は契約した金額の1/2しか保障されません。

さらに無選択型は、加入してもすぐには保障されない一定の待機期間があるのです。一般的にこの待機期間は死亡保障では2年間、医療保障では90日間と決して短くありません。万一この期間中に災害で死亡した場合は、契約した保険金額が支払われますが、病気死亡の場合ならそれまでに払い込んだ保険料の相当額が支払われるだけなのです。

また、引受基準緩和型と無選択型の両者には、契約引受基準を緩和している代わりに、保険料が割高になるという共通のデメリットがあります。特に引受基準緩和型よりもさらに割高の無選択型は、契約できる保障額も低く制限されているため、場合によっては保障額よりも保険料の総額が高くなる場合もありえます。それならあえて保険でなくても、貯金などで備える方が適切かもしれません。

たとえ病気がちでも、まずは「ダメもと」で通常の保険にトライしてみましょう。特別条件が付く場合でも、条件内容によっては、引受基準緩和型や無選択型より保障が充実しているかもしれません。それでダメなら引受基準緩和型、それでもダメなら無選択型という順であたるように。

病気がちの人にとって無条件で保険に加入できるのは助かることですが、保険料と保障のバランスをよく検討することも大切ですよ。

筆者プロフィール: 武田明日香(たけだ あすか)

エフピーウーマン所属、ファイナンシャルプランナー。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく! トラベル! 」、「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「web R25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。お金の知識が身につく初心者向けマネーセミナー受付中(受講料無料)。

(FPwoman)