韓国・朝鮮日報はこのほど、刑務所を出所して以来、14年間善行を重ねてきた前科11犯の73歳の男が、再び刑務所暮らしをするに至ったいきさつを伝えた。写真は韓国のパトカー。

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韓国・朝鮮日報はこのほど、刑務所を出所して以来、14年間善行を重ねてきた前科11犯の73歳の男が、再び刑務所暮らしをするに至ったいきさつを伝えた。一度は改心を誓ったはずの男に何が起こったのだろうか?

2002年の出所時、男には帰る家がなかった。がんを患っていた妻は出所前に亡くなり、家を出た娘とは10年以上連絡が取れない。犯罪者の更生保護事業を行う韓国法務保護福祉公団から社会復帰のための生活費を受給しながら、新たな人生を始めた。

朝から晩まで寝る時間も惜しみ、肉体労働にガソリンスタンド勤務、古紙回収などをして働いた。「自分のような出所者自立の手助けにしてほしい」と、同公団に毎月30〜40万ウォン(約2万9000〜3万9000円)ずつ、7年間で2700万ウォン(約268万8000円)に上る額を寄付してきた。この他にも、盆や正月などには帰郷できない出所者のために食べ物を贈ることもあったという。

こうして第二の人生を順調に進め14年がたった2016年末、男は再び刑務所に戻ることになってしまった。勤務していたガソリンスタンドで知り合い、10年以上親しくしてきた50代の女性に、全財産を貸したことが災いとなった。昨年5月、女性に金を返してもらえないことが分かり、腹立ち紛れに女性の首を絞め殺害したのだ。男は現在、懲役16年の刑で服役中だ。「たった一瞬の犯罪で、新たな人生で積み重ねてきたこれまでの善行がすべて水の泡になってしまった」と裁判所関係者は話している。

男の事情を知った韓国のネットユーザーからは、「気の毒だ」と男に同情するとともに、善意を裏切った女性を非難する声が数多く寄せられている。コメント欄には「男は寂しさのあまり他人を信じ過ぎてしまったのだろう」「殺された女性もかわいそうだが、この男も気の毒だ」「殺人は許されることではないが、大事な財産を奪った女性には同情できない」「この場合、自分を信じてお金を貸してくれたことを裏切った行為の方が、殺人より罪が重いのでは?」「年を取ったら、特に異性には気を付けないとね」などの声が並んだ。

また「他人を信用し過ぎてはいけない」「何を信じて全財産を?判断ミスで余生が刑務所だなんて」「金を貸す時には、戻ってこない可能性も念頭に置かねば」と、金の貸し借りによるトラブルを危惧する声も目立った。(翻訳・編集/真)