俳優 廣瀬智紀が風変わりな探偵を演じる、映画『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。』

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3月4日から公開となった映画『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。』。主人公の探偵・紅伊玲二を演じた廣瀬智紀に、今作の魅力や役への想い、相棒役の青木玄徳についてなど語ってもらった。

『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。』という作品は、アンティークな香りのする映像美の中でコメディとシリアスを絶妙なバランスで描く、いわゆるッ議絅皀離疋薀滯スイのツボを見事についた映画だ。主人公の探偵・紅伊玲二は、レトロなスーツにハットを被り、ブルウィップという鞭を振り回すちょっとド當未犬磴覆ッ法そんな難役を好演したのは、日本テレビ系ドラマ『男水!』をはじめ注目度の高い俳優、廣瀬智紀だ。

【奇妙な探偵・紅伊玲二を演じる】
-映画『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。』を拝見したのですが、すごく不思議な空気感の作品ですね。特に廣瀬さんが演じる<紅伊玲二>という役は、浮世離れしているというか、ちょっとド當未犬磴覆ゥ織ぅ廚凌佑犬磴覆い任垢。どのように役作りをしていったのでしょうか?

もともと脚本にある動作やセリフ、描写などからイメージを膨らませていったところが大きいですが、あとは自分の中にある感覚から入ったというか。

-感覚というと?

自分が今まで見てきた、いわゆる探偵もののドラマや映画の雰囲気だったりとか、そういうものから得た感覚です。探偵ものってこういう感じだよなっていう。そこから監督に足してもらったり、やりすぎていたら止めてもらったりしながら、結構自由に演らせてもらいました。あと、玲二の独特な口調や所作というのは、すべてはいなくなった父親の影を追って、その父親へのリスペクトから来ているものなので、そういう背景というのは一番大事にしました。

-なるほど。衣装もレトロな英国紳士風で、素敵ですよね。

最初に衣装合わせがあったんですけど、役のイメージに近づけるのが結構大変で。スーツはスーツでも普通のだとサラリーマンみたいになっちゃうし、それと自分の着たいものを組み合わせて、一番ハマるところまでたどり着くのに時間がかかってしまって。でも、そういうところも結果的に芝居に結びついていたのかな、と思います。

-そして、玲二が武器として使っているのはなんとブルウィップという鞭! あれって、調べたところによると牛追い用の鞭だとか。

普通の鞭はもっと短くて、あれは競技用なんです。

-競技があるんですか?!

あるみたいです。本当の競技用の鞭は先端に金属みたいなものが重りとしてついてるらしいのですが、僕が使ったものは危ないので先まで全部皮でした。それでも十分危ないんですけど(笑)。



-とはいえ、ものすごく華麗にさばいていたじゃないですか。かなり練習したのでは?

最初にズ2鹵議緻鬚派雋錣亙椶任骨イ辰童世錣譴浸はナ棔?イ辰憧兇犬如幣弌法△匹ΔいΔ海箸世蹐Δ隼廚辰燭鵑任垢韻鼻台本を見たら普通に鞭でナイフと戦ったりしているので、これは練習しなきゃと思って。

-難しかったですか?

そうですね。動画とかを見て研究したんですけど、回し方、捌き方を競う競技なので、立ち姿とかは基本気にしていないんです。だから、それを映画用にどうやって美しく見せるかというのが難しかったです。あと、困ったのが練習場所。家の近くとかで振れる場所ってないじゃないですか。だから家の中でやってたんですけど、いろんなものを落としちゃって敵わなかったので(笑)、現場に入ってから空き時間に広い駐車場みたいなところで延々ずっと振ってました。そうしたら、ある日ゥ僖船鵝!イ辰討垢瓦いいげ擦鳴って、イ海譴澄イ澆燭い福幣弌法

-コツを掴んだわけですね。

撮影中、監督が指示を出す時にグ匈鼎離僖船鵑ださいイ箸言うんです(笑)。イ修ΔいΔ里覆鵑あります?イ箸、こちらに任せてくるスタイルだったので、コツを掴んでからはイ海譴念匈鼎離僖船鵑世放イ箸、イ海譴之眤爐靴討い襪茲Δ妨えるかなイ箸、そういう見え方の部分を重点的に練習していきました。鞭を華麗に扱っているようにちゃんと映っているのかすごく不安だったんですけど、それで監督がOK出してくれてるから大丈夫なんだよね? と信じて。

-これって一歩間違えるとギャグっぽくなっちゃったりとかすると思うんですよ。

そうなんです。自分でも最初に映像見た時にイ海譽ャグだなイ辰討舛腓辰隼廚辰舛磴辰燭鵑任后

-でも、全然大丈夫でした。思ったより自然というか。そもそも何でブルウィップなんだろうとは思いましたけど(笑)、ああいう飛び道具を入れ込んでいくというのはコミカルとシリアスがせめぎあっているこの作品だからこそできる表現なのかもしれないと思って。

うん、最初からイ海譴魯ャグだからイ澆燭い粉兇犬把まなくてよかったなと思っています。イ海譽泪犬任舛磴鵑噺せなきゃイ隼廚辰董⊃新にカッコつけようとしている自分が役の中にうまく作用していたらいいなと思って。

-それと、物語自体に謎が多いというか、余計な説明を省いて淡々と進んでいくじゃないですか。例えば玲二の父親が失踪した理由とか、母親について、相棒であり幼馴染の彰二との具体的なエピソードとか、すべて明確な描写がないですよね。これって、最初に聞いていたりするんですか?

おおよその話は最初の本読みの段階で聞いていたので、みんな共通認識としてはあります。でも、そうやってすべてを明確にしないことが例えば続編をやらさせていただけるとしたら、それに向かっての伸びしろというか、深みにつながっていくと思うんです。

-あ、イ海譴和格圓△蠅修Δ世放イ隼廚い泙靴拭

自分もそういう気持ちで挑ませていただいています。探偵としてもっと生きたい、楽しみたいと思いますし、そうなればいいなと。

【相棒・藍彰二という男】
-相棒の<藍彰二>役・青木玄徳さんとは今回初共演ですか?

そうです。まったく初対面でした。

-そうだったんですね。役どころ的に、精神的な距離が近い存在じゃないですか。どのようにしてコミュニケーションをとっていきましたか?

最初、青木くんの性格とかも分からなかったので、クールな感じの人なのかなとか想像していたんですけど、全然そんなこともなくて。なんか男も憧れる男くささがある人だなと。それに、役の彰二と一緒ですごく素直なんです。なんかすぐ信じちゃいそうな感じ。でも、思ったことをちゃんと口に出すし、芝居にすごく熱くなれる人で。共演する方へのリスペクトする心もちゃんと持ち合わせていて、すごく礼儀正しい人でした。しかも、プ∪イ気龕イ辰童討个譴襪鵑任垢韻鼻∨佑涼罎任修慮討喨は新しくてちょっと気に入ってます(笑)。

-なんだか微笑ましいですね(笑)。

プ∪イ気鵑(玲二を)演じてると、ただの二枚目じゃない感じがして面白いなイ辰董∨佑量鬚里海箸鯔めてくれた時があって。自分としてもそういう気持ちで演じていたのですごく嬉しかったですし、僕自身も青木くんが演じている彰二に関して何も不満がなかったので、初共演だけどお互いにリスペクトし合える関係性でできたというのはよかったな、と。



-初共演とは思えないほど息が合っていたように思いました。

もともと、ここはこうしようっていう幼馴染2人の具体的な設定の話は監督を含めて本読みの段階でしていたんですけど、それ以外ではお芝居の中で会話しているというか。本番撮る前にテストとかやるじゃないですか。そういう中でのやりとりから分かる部分もありましたし。

-向こうがどうしたいかとか?

そうですね。相手の考え方や出方を読み取れる、そういう瞬間って嫌いじゃなくて。演じる上でのキャラクター設定というのはお互いの中で理解できていましたし、あとは相棒としてどう向き合っていけばいいのかというところで、結構シンクロしていたのかなと。だから、自分もすごく身を委ねるというか任せることができましたし、青木くんもそれに対して返してきてくれて。あうんの呼吸で演れていたと思います。

【主題歌に初挑戦。歌と演技の共通点とは?】

-今回、廣瀬さん自ら主題歌も歌われているということで曲を聴かせていただいたんですけど、70年代のソウル・ミュージックみたいな感じで、これ普通は超難しくて歌いこなせないだろうな、と思いました。

いや〜、でもそうですよね。僕も最初に曲を聴かせていただいた時に、自分の声が乗るイメージが全然持てなかったんです。アース・ウィンド・アンド・ファイアー とか、そういう曲も好きで聴いてはいたんですけど、実際に自分が歌うとなると結びつかなくて。でも、受けると決めてからは逆に楽しんで歌えばいいやって開き直ってやらせていただきました。

-実際に歌ってみて、いかがでした?

やるからにはゼ分の歌ですイ辰童世┐襪らいまでのレベルにしないといけないと思っていながらも、最初はどうやってもダメで。役者なので歌からストーリーが見えるような、歌詞に掛かっているような表現をしたいという欲があったんですけど、それがなかなかできなくて、作ってくださったTAMTAMのクロさんにいろいろアドバイスをいただきながら・・・という感じでした。

-ちなみに普段はどういう音楽を聞かれるんですか?

最近はあまり聴いていないんですけど、前まではオアシスとか、マルーン5とか好きでよく聴いていました。中でも一番好きだったのがトラヴィスで、ポップロックなんだけど、どこか情緒が溢れるというか寂しさがあって、すごいハマってました。

-そういえば、Wikipediaにクラシックが好きって書いてありましたけど、あれ本当ですか?

本当です(笑)。最近は聴くこともあまりないんですけど、親がクラシック好きで家庭でよく流れていたので、昔は日常的に聴いていました。曲名とかにはあまり詳しくないんですけど。そういえば、ベートー・ベンの『第九』を舞台の本番前に聴いたりしていた時期もありました。

-それで気持ちを高めるみたいな?

そうです。

-第九を本番前に聴くってちょっとかっこいいですね(笑)。やっぱり、音楽と演技で通じるものってあったりします?

この間ミュージカルに出させてもらった時に感じたのが、音楽の歌詞もセリフと一緒で感情がこもっていないとまったく伝わってこないんだなと。今回の『candy lights』をレコーディングしている時も思いましたし、ミュージカルで歌を練習している時もゥ札螢佞鬚舛磴鵑搬膸にしてイ辰堂山擇寮萓犬妨世錣譴燭蠅靴董∨榲に大事なんだなって実感することが多かったんです。練習して慣れてくるとサラッと歌っちゃいがちだけど、セリフと一緒で気持ちを大事にしなきゃいけないものなんだなということを意識するようになりました。

-今後は歌の活動も続けていきたいですか?

もちろん、またチャレンジできるようなことがあれば次はもっともっと実力をつけて挑みたいなと。役者として、そういう新しい挑戦や機会を楽しんでやろうという気持ちはつねに持っておきたいです。

『探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。』
出演:廣瀬智紀、青木玄徳、岸明日香 ほか
監督・脚本:櫻井信太郎 脚本:継田淳 主題歌:廣瀬智紀『candy lights』
製作:「探偵」製作委員会(ユナイテッドエンタテインメント/アジンコート)
配給・宣伝:ユナイテッドエンタテインメント
(C)2017「探偵」製作委員会
公式サイト:tantei.united-ent.com
ユナイテッド・シネマ豊洲にて上映中

TOMOKI HIROSE
廣瀬智紀 1987年2月14日 埼玉県生まれ。俳優。主な出演作品は、舞台『私のホストちゃん』、『弱虫ペダル』、主演映画『天秤をゆらす。』(16)、ドラマ『エイジハラスメント』(EX/15)、『掟上今日子の備忘録』(NTV/15)、『男水!』(NTV/17)、『スリル!』(NHK/17)。映画『めがみさま』が6月10日(土)に公開予定。
http://ameblo.jp/tomoki-hirose/