2016年は、デンマーク語の「Hygge」(ヒュッゲ)というコンセプトが、英国を中心に英語圏で流行した。2017年は、「Wabi-sabi」、つまり日本の「わび(侘び)・さび(寂び)」が流行語になりそうだという。

「わび・さび」がヒュッゲに続くバズワードに?

ことの発端は、USウィークリーが掲載したジェシカ・アルバさんのインタビューだ。女優、母親、そして実業家とさまざまな顔を持つアルバさんが、多忙な日々をやりくりするのに手助けとなっているのが、「わび・さびという、日本の哲学」と発言したことで話題となった。この時アルバさんはわび・さびを、「日常生活における不完全さを受け入れ楽しむこと」と説明していた。

これを受けてデイリーメールは、「2016年のヒュッゲに続く2017年のバズワードはわび・さびだ」と取り上げ、わび・さびの関連書籍から引用してわび・さびの意味を詳しく説明した。ヒュッゲは日本語で「居心地のよさ」と訳されるデンマークの言葉だが、今や英語の辞書にも載っているほど、英語圏、特に英国で市民権を得た言葉だ。例えばケンブリッジ英英辞書は、「キャンドルに火を灯したり、パンを焼いたり、自宅で家族と過ごすなどシンプルな時間の過ごし方で感じる温かさや心地よさ、安全だという感覚」だと説明している。

英国では2016年、こうした暮らし方が大きく注目された。しかし次に流行るのは、わび・さびに沿った暮らしだというのだ。

わび・さびって実際、何?

実は「わび・さび」は欧米でもそこまで目新しいコンセプトではない。2011年にフォーブスはすでに、ツイッターの創業者であり最高経営責任者のジャック・ドーシー氏がわび・さびに傾倒していると伝えていたし、オックスフォード辞書にはwabiという言葉が掲載されている。

しかし日本人でも、感覚としては理解しているが、実際に「わび・さびとはどういう意味なのか」と聞かれたら、言葉で説明するのは難しい、という人が多いのではないだろうか。

デイリーメールは、「侘び」は「less is more:少ない方が豊かである」という考え方で、「寂び」は「哀愁に心を傾けること」と説明。そして「わび・さび」は、「自然のままの、完璧でない美しさの価値を理解すること」だと説明している。

松丸さとみ