12日、韓国最高裁が罷免を決定したことを受け、朴槿恵氏は同日、大統領府の公邸から退去した。写真は朴氏の公邸退去報道を見る釜山市民。

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2017年3月12日、韓国最高裁が罷免を決定したことを受け、朴槿恵(パク・クネ)氏は同日、大統領府(青瓦台)の公邸から退去した。朴氏は友人の崔順実(チェ・スンシル)氏をめぐる事件で関与が疑われているが、側近の国会議員を通じて発表した声明では「大統領としての使命を最後まで全うできず、申し訳ない」と謝罪し、「真実は必ず明らかになると信じている」と関与を改めて否定した。

中韓は高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備をめぐって対立が激化しており、朴氏の罷免に関しても注目度が高くさまざまな声が聞かれている。

中国人民大学国際関係学院の王義[木危](ワン・イーウェイ)教授は、「財閥と米国への依存は韓国の政治にとって大きな弱点。韓国の悲劇から自主独立することがいかに貴重で、自国の状況に沿って発展することがどれだけ得難いことが分かる」と解説。中国農工民主党南陽市(河南省)委員会の秘書長である時天範(シー・ティエンファン)氏は、「THAAD問題は朴氏から始まった。彼女の考えがあったのだろうが、結果的に中韓関係が犠牲となった。次期韓国大統領が約2か月後に誕生するが、THAAD問題にも転機が訪れるかもしれない。中国が最大の勝者になる可能性もある」と語った。

さらに、中国版ツイッター最大手・新浪微博の社区委員会(新浪のサイト管理をサポートする組織)の委員でフォロワー数が30万に達する陳世峰(チェン・シーフォン)氏は、「朴氏の両親は暗殺により亡くなり、彼女は国に尽くしてきた。そんな国からも彼女は見捨てられた。朴氏が退いたとしてもTHAAD問題は解決しない。彼女は大国間の争いに巻き込まれた犠牲者でしかない」と朴氏に対し肯定的な意見を投稿した。

香港の建設関連企業・新福港地産の副総裁も自身の新浪微博アカウント「上善若水_Shawn」で、「THAADの一件がなければ朴氏には好感が持てる。朴氏の在任中、前半は中国との関係が親密だったが、後半はTHAADにより関係が悪化した。万が一THAADが原因で周辺国が戦争を起こすようなことがあれば、朴氏は歴史の罪人となってしまう。ただ、THAADは朴氏の独断ではなく、米国の存在が大きい。中国の民衆は偏見を持って朴氏を見るべきではないだろう」と朴氏に対し肯定的なコメントを掲載した。

このほか、北京の広告代理店・界上伝媒の行政部門責任者で新浪微博のフォロワーが9万を超える「狄仁志平」は、「尖閣諸島の国有化で日本の野田佳彦氏は首相から退き、南シナ海問題で常設仲裁裁判所への申し立てを主導したフィリピンのアキノ前大統領も退いた。そして、THAADの配備を進めた朴氏も罷免された。これらの事実から、中国に対抗した人は地位も名誉も失うことが分かる」と語っている。中国では有識者、一般ユーザーに共通して「朴氏が退いてもTHAAD問題は解決しない」との見方が強い。(編集/内山)