Q:仕事はデスクワークが中心のため、平日は運動不足です。太っているし、休日にジョギングをするようになりましたが、たちまち膝を傷めてしまいました。ジョギングはやめましたが、まだ膝の痛みは治りません。どうすればよいかアドバイスをお願いします。
(50歳・事務職)

 A:平日はまったく運動しないのに、休日だけジョギングをすると膝を傷めるのは当然でしょう。普段、運動不足で筋肉が弱っているところへ急に走り始めると、下肢の骨や関節に大きな負担がかかります。膝は最も負担がかかるので、膝が耐えられないのです。
 ご質問の方に求められるのは、足の筋肉を鍛えて、膝への負担を軽くすることです。具体的には、膝を曲げ伸ばしする際に使われる大腿四頭筋(太ももの前側にある筋肉群)や、ハムストリング(下肢の後ろ側にある筋肉の総称)を鍛えます。

 ただし、立って行う運動は、上体の重みが膝にかかるため逆効果です。適しているのは、スポーツジムなどにあるエアロバイクです。また、水泳は膝に負荷がまったくかからないので適しています。
 エアロバイクを購入して自宅で行うのもよいでしょう。家庭やオフィスでできる方法として、椅子に座って行う次のような運動もお勧めです。
 椅子に深く座り、片方の脚を5秒ほどかけてゆっくり持ち上げ、伸ばしていきます。このとき、つま先を立てます。床と水平になるまで持ち上げたら、その上体を5秒保ってから、ゆっくり下ろします。これを左右の脚に行います。
 また、現代のコンクリートの上を靴で歩く生活は膝への衝撃が大きく、膝を傷める一因となります。靴はできれば、着地の衝撃を少なくする、エアクッションのスニーカーを履くとよいでしょう。
 ご質問の方は、根本的なこととして肥満を改善する必要があります。カロリー摂取量を減らすようにしてください。
 漢方には、膝の痛みに効果的な処方があります。代表的なものでは「桂枝加朮附湯」や「防已黄耆湯」です。運動と食事療法と併せて、これらの漢方薬を服用するのもよいでしょう

岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。