アセットマネジメントOneが設定・運用する「みずほUSハイイールドオープンAコース(為替ヘッジあり)」がモーニングスター アワード ファンド オブ ザ イヤー2016の「債券型部門」で最優秀ファンド賞を受賞した。2016年はトータルリターン、シャープレシオともにトップクラスの成績を残し、5年保有リターンにおいても一貫して分類平均を上回る優れた運用成績を残していることが評価されている。同ファンドの特徴について、アセットマネジメントOneの外部委託運用グループ グローバルクレジット担当 ファンドマネジャー永田泰子氏(写真)に聞いた。

――ファンドは5年トータルリターンが過去91カ月中90カ月でプラスとなっているが、この理由は?

 米国のハイイールド債市場には数千銘柄の投資対象があり、様々な信用リスクのある玉石混交の市場といえ、リサーチによる銘柄選定の甲斐がある市場になっている。その市場の中から、長い経験を持つ目利きであるロード・アベット社が、魅力的な銘柄を厳選して投資している結果が、運用のパフォーマンスに表れているのだと思う。

――ロード・アベット社の運用の特徴は?
 
 ロード・アベット社は、1929年に設立され80年以上の歴史を持つ米国でも老舗の独立系資産運用会社である。同社は米国社債の黎明期である1970年から50年近くにわたって、株式、社債、ハイイールド債券などの運用経験と実績を積み重ねてきた。キャピタルゲインを狙うのではなく、デフォルトリスクが低く、かつ安定したインカム収入を見込める銘柄を選好するという運用スタイルのもと、地道に個別銘柄の調査を進め、主に個人投資家向けにファンドを提供している。債券運用チームは、ポートフォリオマネージャー8名、トレーダー4名で構成されており、発行体の調査・分析については、23名からなる専属のクレジットアナリストが担当している。

 ロード・アベット社の強みである個別銘柄の選定においては、発行体のA(アセット)・B(バランスシート)・C(キャッシュフロー)に着目している。その中でも、特に重視しているのがA(アセット)で、発行体が換金可能な質の高い実物資産を豊富に保有しているかを丹念に調査している。不動産や特許、事業権などを持つ企業は、たとえ経営状態が悪化したり、経営破たんしたりとしても保有する資産を換金し、債権者への返済に充てることができる。そのような企業が発行したハイイールド債券は投資資金を回収できる確率が高く、ファンドへのマイナスの影響を最小限に抑えられる。

 このような地道な個別銘柄の調査をベースとする投資が、決して派手さはないものの、手堅い運用成績に結びつき、短期にとどまらず中長期的に見ても優れたリターンを投資家に提供できたと自負している。

――2016年のトータルリターンが13.26%と極めて高いことに加え、運用の効率性を示すシャープレシオ(リターン/リスク)が2.53とリスクを抑えて非常に高い効率で運用しているが、この理由は?

 2016年の運用実績を振り返ると、エネルギーセクター銘柄の持ち方が奏功し、プラスのパフォーマンスにつながった。
 
 当ファンドでは、2014年半ば以降の原油価格の下落局面において、保有する全銘柄の原油価格感応度をチェックし、エネルギーセクターの中でも原油価格の影響を受けやすい銘柄をアンダーウェイトとする一方で、影響を受けにくい銘柄をオーバーウェイトとし、ファンドの収益性の安定化を図った。その後、財務リストラや技術革新等の企業努力などを背景に、原油価格下落への耐性が強まり回復が見込まれた銘柄についても着実に投資することで、昨今の原油価格の回復の恩恵を受け、リターンを拡大させることができた。