広島戦では、終盤に何度も相手の決定機を防ぎ、完封に貢献。この男なくして今季初勝利はなかっただろう。小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 J1の3節鳥栖が広島を1-0で下し、今季初勝利。前半のFKでの先制点を守り抜き爛Ε離璽蹇蹇淵ぅ織螢語で1-0の意)を達成した。
 
 柏との開幕戦でも、前半終了間際にFKから原川が先制点を決め1-0で折り返すという似たような展開だった。しかし後半に守備が崩壊して3失点と、惨敗を喫した。
 
 GKの権田修一は、その敗戦が広島戦の勝利につながったと話す。
 
「本当は勝ちながら学べれば良いですけど、開幕戦で痛い想いをしたので、前半FKが決まっての1-0で、『なんか見たことあるな』というのはみんなあったと思う。その経験があったから、ハーフタイムに『後半の入り(に注意)だ』という声が出てましたし、実際に後半の入りは良かった。相手が出てきて多少は受けますけど、引くわけじゃなくてみんなが前に出ていく意識があった。それが一番の改善点だった」
 
 広島戦では後半もアグレッシブに前線からプレスをかけて相手に主導権を渡さなかったことが最大の勝因と言える。とはいえ終盤には、退場者を出した広島に捨て身の猛攻を浴びて、いつひっくり返されてもおかしくない状況が続いていた。
 
 ビッグセーブを連発して完封勝利の立役者となった権田は、課題を呈す。
 
「相手が退場して、しかもこちらが勝っている状況で、『引いて守り切ろう』という意識が働いて一人ひとりの走る距離が落ちる。相手の方が少ないのに、まるで人数が変わらないようになるというのは、よくあるパターンですよね。なので今日は逆に退場されて嫌だなと思いました。案の定、相手は交代をどんどんしてきて、割り切って後ろの人数を減らして攻めてきた。
 
 難しかったですけど、僕らはこういう試合をものにしていかなきゃいけないですし、逆に言ったら、こういう試合で引く時間はあってもいいんですけど、終盤の20分をもっと自分たちが主導権を握って、もう少しマイボールの時間を増やしたり、あそこで2点目を取ることができるようになってくると、より勝利が確実になってくる。
 
 勝ち続けるチームになるためには、もう少し試合の終わらせ方というのは課題ですし、そこは修正していかないといけない」
 
 それでも今季初の勝利をあげた意味は大きい。
 
「自分たちがやってきたことが正しいという証明が勝利。負けていたら爐海離汽奪ーを続けていれば″とはなかなか思えない。勝つことで自分たちがやっていることは間違っていないんだと思える。広島という強いチームから結果を残せたというのは自信になると思います。あとは修正しなきゃいけない部分を謙虚に見つめ直してやっていく。それが次の新潟戦やセレッソ戦につながってくる」
 
 前節の川崎に引き分け、今節は広島に勝利と着実に力をつけている印象の鳥栖。権田、小野、原川といった優れたタレントを迎え入れた今季、ダークホースに名乗りを挙げるか。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)