トランプ米大統領が離脱を表明したことで棚上げ状態となっている環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に、中国が興味を示している。新華社は10日、中国政府が15日にチリで行われるTPPメンバー国会議への出席を検討していることを報じている。中国メディア・捜狐は12日、「中国はTPPに加入するのか」とする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 トランプ米大統領が離脱を表明したことで棚上げ状態となっている環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に、中国が興味を示している。新華社は10日、中国政府が15日にチリで行われるTPPメンバー国会議への出席を検討していることを報じている。中国メディア・捜狐は12日、「中国はTPPに加入するのか」とする記事を掲載した。

 記事は、中国がTPPに参加すれば、メンバー11カ国にとって大きな意味を持つとともに、中国にとっても戦略的なチャンスになるとしている。その理由としてまず、11カ国中8カ国が中国を最大の貿易パートナーとし、同じく8カ国が中国と二国間あるいは多国間自由貿易協定を結んでいるTPPが、中国自身の経済、貿易発展に大きな役割を果たしうる点を挙げた。また、南シナ海を巡る紛争に絡む国が多くTPPに参加していることから、アジア太平洋地域における対話の強化、関係改善に寄与しうるとした。

 また「これまで米国主導のTPPと、中国が提唱してきた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が政治的な駆け引きを繰り広げてきたが、中国がTPPに参加すれば、両者が相互補完の関係になる。そして、米中二国間投資協定(BIT)や、米国自身が持つ貿易上の必要性から、米国も加わる可能性がある」と論じている。

 記事は、「欧米各国が貿易保護主義を打ち出しつつある中で多くの国が中国に対し、世界を引き続きオープン、発展、発展の方向に導くよう望んでいる。TPPは、中国が踏み出す大きな一歩になるかもしれない」と結んだ。

 中国は今、世界のあらゆる分野、あらゆる場面において「発言権」や「主導権」を求めている。これも、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設置に力を注いだ理由の1つだ。そして、米国が抜けたTPPも、中国にとっては主導権を握れる絶好の場と映っているのかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)