登壇した中谷美紀

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 巨匠テレンス・マリックによるドキュメンタリー「ボヤージュ・オブ・タイム」の公開記念舞台挨拶が3月12日、東京・TOHOシネマズシャンテで行われ、日本語版ナレーションを務めた中谷美紀が出席した。本作を連想させる青みがかった紫色のドレスで登場した中谷は「生と死、出会いと別れ、愛と憎しみなど、2つの相反するものが常に込められている」と作品を分析し、「寸分の隙もない美しい映像。魂を優しくマッサージされているような作品です」と絶賛していた。

 3月10日に全国14スクリーンで封切られた本作は、ビッグバンから人類の時代、さらにその先の世界まで壮大な宇宙の歴史をたどるドキュメンタリー。ブラッド・ピットと「オーシャンズ」など自然ドキュメンタリーでも知られるジャック・ペランが製作に名を連ねており、オリジナル版のナレーションは、オスカー女優のケイト・ブランシェットが担当している。

 洋画作品の語り部に初挑戦した中谷は「私が最も大好きな微妙で繊細な演出をつけてくれましたね。心から出す声を求められて、仕事というよりは、楽しんで取り組めました」という。字幕を気にせず、映像に没入してほしいという意図から製作された日本語版だが、中谷は「英語版も是非見てほしい」とアピール。「ケイト・ブランシェットさんを尊敬しているんです。その声に癒されて、涙がにじみことも」と語っていた。

 また、中谷はマリック監督の高度なテクニックを感じるのは「ピストルなどの武器を映さずに、戦争をイメージさせる点」と説明。「サメが魚群を襲い、魚の血液が海中に拡散されるシーンがあるんです。それで戦争を象徴している。映画に携わる人間として本当に感動しました。こんなに品の良い表現があったなんて」と驚きを隠せない様子だった。

 数々の美しい風景が映し出される本作の内容にちなみ「実際に訪れてみたい場所は?」という質問が投げかけられると、中谷は「南極に行ってみたい」と回答。「シンプルな美しさが好きなんです。海と空と氷しかない場所ですから。そうした静ひつな世界に行ってみたいですね」と思いを馳せていた。またこの日は、作品をイメージした“宇宙ケーキ”が登場。中谷はカラフルすぎる見た目に「食べたくはないですけど…すごいです(笑)」と困り顔で感想を述べていた。