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サウジアラビアの国王が約半世紀ぶりに日本を訪れています。約1,500人が随行したということもちょっとした話題を呼んでいます。ところで、サウジアラビアってどんな世界遺産があるかご存知ですか?

サウジアラビアは観光目的での入国が事実上不可能であることから、世界遺産に関する情報もあまりないのですが、もしかすると規制緩和などにより観光面でもオープンになってくるかもしれません。参考までにご紹介しましょう。

○3つは国土を覆う砂漠の中に

実は、サウジアラビアは紀元前からの遺跡など膨大な観光資源を抱えています。また、メッカとメディナという2つのイスラム教の聖地もあります。ただしこの2カ所は「禁域」とされ、異教徒の立ち入りが禁じられています。

サウジアラビアには文化遺産が4件あります。国土のほぼ全域が砂漠であることを反映して、世界遺産も砂漠の中に位置する考古遺跡や、アラビア半島が砂漠化していった1万年におよぶ生活様式の変遷を伝えている岩絵などが登録されています。

○残るひとつはメッカ巡礼の入口となった街

また、現在のサウジアラビア王家であるサウード家の本拠地があったディライーヤは、砂漠地帯という苛酷な環境に対応したオアシス都市の優れた例として登録されています。ちなみに、そもそもサウジアラビアという国名は、「サウード家が支配するアラビアの国」という意味です。

これらの3つの世界遺産は内陸寄りにありますが、趣を異にするのが紅海の沿岸に位置する『ジッダの歴史地区: メッカの入口』です。メッカがイスラム教の聖地になって以来、多くの巡礼者がジッダを経由して約70km先のメッカへ巡礼するため、中継地点として栄えるようになりました。

今では人口が340万人を数え、首都リヤドに次ぐ大都市となっています。サウジアラビアの中では比較的リベラルで、多種多様な民族が行き交う活気ある街ですが、やはり観光的な魅力には少々乏しいようです。サウジアラビアの財力をもってすれば、観光に力を本腰を入れるとかなり大化けしそうな予感もありますし、世界遺産にもアクセスしやすくなるかもしれません。首を長くして気長に待ちたいと思います。

○世界遺産データ

『ジッダの歴史地区: メッカの入口』。文化遺産。2014年登録。サウジアラビア

○地図

○筆者プロフィール:本田 陽子(ほんだ ようこ)

「世界遺産検定」を主催する世界遺産アカデミーの研究員。大学卒業後、大手広告代理店、情報通信社の大連(中国)事務所等を経て現職。全国各地の大学や企業、生涯学習センターなどで世界遺産の講義を行っている。
○世界遺産検定とは?

世界遺産の背景にある歴史、文化、自然等の理解を深め、学んだことを社会に還元していくことを目指した検定。有名な観光地のほとんどは世界遺産になっているため、旅の知識としても役立つと幅広い世代に人気。
主催:世界遺産アカデミー
開催月:3月・7月・9月・12月(年4回)
開催地:全国主要都市
受検料:4級2,670円、3級3,900円、2級5,040円、1級9,250円、マイスター1万8,510円、3・4級併願6,060円、2・3級併願8,220円
解答形式:マークシート(マイスターのみ論述)
申し込み方法:インターネット又は郵便局での申し込み
その他詳細は世界遺産検定公式WEBサイトにて

(本田陽子)