神戸 6.5
開始9分に小川が負傷したことでプランの一角が崩れる。しかし、指揮官も選手も戸惑うことなく「自分たちのやれること」を再度整理して粘り強く戦う。相手がバタついた隙を見逃さずに2ゴールを奪う試合巧者ぶりも垣間見せた。
 
GK
18 キム・スンギュ 6.5
JトップレベルのGKであることをアウェーの地で改めて証明。プレーはすべて堅実で、最後方からチーム全体に安心感を与えていた。
 
DF
6 高橋峻希 6.5
目立つようなプレーは決して多くなかったが、対峙した永戸の前に大きな壁として立ち塞がる。予測や身体の入れ方など、経験の差をまざまざと見せつける場面もあった。
 
5 岩波拓也 6
渡部とともにゴール前の堅牢さをキープした。警告は受けなかったが、試合終了間際に熱くなり過ぎたシーンは要注意。
 
3 渡部博文 6.5
古巣を相手に躍動。高さと強さで仙台の攻撃をことごとく撥ね返した。終了のホイッスルが鳴るまで集中力を持続し、最終ラインを引き締めて、完封勝利に貢献した。
 
22 橋本 和 5.5
目立つようなプレーが多くなかったのは逆サイドの高橋と同様だが、対照的に消えているような時間帯が少なくなかった。もっとエゴイスティックになってもいい。
 
MF
14 藤田直之 6.5
攻撃ではパスを散らして攻撃のリズムを作り、守備では気の利いたポジショニングで防波堤に。中盤の底という位置だけでなく、まさに中心として機能していた。
 
7 ニウトン 7 MAN OF THE MATCH
藤田との互助関係を保ちながら、ピッチを縦横無尽に動き回る。守備ではスペースへのカバーはもちろん、積極的に相手を潰し、攻撃では効果的な駆け上がりでダイナミズムを生んだ。
 
13 小川慶治朗 -(9分OUT)
右サイドハーフとして先発したが、負傷によって無念の途中交代。ピッチに立った時間は8分ほどでインパクトを与えるには短すぎた。軽傷であることを祈りたい。
 
29 大森晃太郎 6.5
ボールの持ち方や仕掛けの間合いには唸らせられる。先制ゴールのシーンもしっかりと相手の対応を確認し、振り切ってネットを揺らしてみせた。
FW
19 渡邉千真 6
キープ力の高さを存分に発揮して、仙台守備陣の手を焼かせる。守備ではプレスのスイッチ役ともいうべきチェイシングを披露した。
 
21 田中順也 5.5(HT OUT)
パスを受けるまでは良し。ただ、その後につなげられずに攻撃を停滞させてしまう。ネルシーニョ監督に記者会見で名指しされてしまった。
 
交代出場
23 松下佳貴 6.5(9分IN)
小川の負傷によりスクランブル発進。プレーに戸惑いはなく、むしろ「チャンス」とばかりに躍動。ドリブルとパスで大森の先制点をアシストした。
 
8 ウエスクレイ 7(HT IN)
後半45分のみの出場ながら、ネルシーニョ監督の起用に応えて攻撃にアクセントをつける。ニウトンとともにMOMに選出したい好パフォーマンスだった。
 
監督
ネルシーニョ 7
攻撃が上手く回っていないと見るや、ハーフタイムにすかさず修正。小川の負傷というアクシデントにも慌てず、騒がず、百戦錬磨ぶりを発揮していた。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。