錦織圭(27)が13歳でテニス留学したアメリカのIMGアカデミーのボロテリーコーチはこう言った。「圭は素晴らしい選手だが、今のままではグランドスラムの頂点に立つことはできないだろう」と。残念ながら、それがいま現実となりつつある。
 もう一つ、アメリカのテニス専門誌も錦織圭を酷評した。その実力は“一流”として認められているものの、「もう一歩、上」の“超一流”になれるかどうかの瀬戸際に喘いでいると評したのだ。

 “課題”がまだ克服されていないことが露呈したのは、アルゼンチン・オープン決勝戦だった(2月19日/現地時間)。相手は世界ランキング66位で、メディアやファンは同5位の錦織の今季初優勝を信じていたが、ストレート負け。苦手とされるクレーコート(赤土)に翻弄され、いいところをまったく見せられなかったのだ。
 「錦織サイドはクレーコートの経験値を積むための出場と言っていました。その言葉通りなら、同じクレーコートで行われる5月の全仏オープンに標準を合わせているということになりますが、今大会を見る限り、勝算があるとは思えません」(専門誌記者)

 本来、錦織のように打ち合いを得意とするプレーヤーは、クレーコートを好む。ハードコートよりもボールに勢いがなくなる分、打ち合いの持久戦に持ち込みやすいためだが、錦織はその逆。「ジュニア時代は得意だった」と強がったことはあるものの、過去のツアー戦歴11勝のうち9勝がハードコートで挙げている。今大会で錦織は“強いサーブ”を打ち込む作戦に出たのだが、それを「グッドだが、グレートではない」と、米専門誌に叩かれたのだ。

 クレーコートでも失速しない、強いサーブを打つ作戦は間違っていない。しかし、それで勝っても錦織のためにならないというのだ。
 「クレーコートでの打ち合いになると、ミスショットが出てしまう。錦織はサーブのスピードにも定評がありますが、世界の超一流は190センチ台の長身揃い。角度という点で、錦織がこの先サーブをどれだけ進化させても敵いませんよ」(同)

 2月27日付で男子テニスの世界ランキングが発表されたが、錦織圭は5位で変わらなかった。
 「錦織圭はグランドスラムの頂点に立てない」IMGコーチの呪文はこれからも解けないのか?