余裕さえうかがえるディフェンスで横浜の攻撃をシャットアウトした昌子。球際の強さと先手を取る動き出しの良さに、バブンスキー(33番)も最後まで苦しめられた。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ3節]鹿島1-0横浜/3月10日/カシマ

 これぞ現役日本代表DFのパフォーマンスだった。
 
 相手の横浜は、開幕からの2試合で計6得点を奪っている。その強力な攻撃陣に対し、昌子源は大きな壁になって立ちはだかった。
 
 誰が相手でも局面の勝負ではほとんど負けず、ピンチの芽をことごとく摘んでいく。余裕さえうかがえるディフェンスの前に、2試合連続ゴール中の横浜のバブンスキーやウーゴ・ヴィエイラは、まるで歯が立たなかった。
 
 横浜対策も完璧だった。
 
「マリノスは基本、1トップが孤立する。それはナオ(植田直通)と僕は重々、分かっているので。その1トップに仕事をさせなければ攻撃は手詰まりになる。もしくはサイドの選手が、っていうのも分かっていた」
 
 その横浜の“サイドの選手”に、右足を痛めていた齋藤学がいなかったのも、鹿島にとっては有利に働いたはずだ。
 
「相手の戦術なので、僕が言うことではないですけど」と断りを入れた後、昌子はこの日のゲームを次のように振り返る。
 
「学くんが1枚、2枚と剥がしてくる攻撃とは、やっぱり違った」
 
 リーグ屈指の突破力を備える齋藤を欠いた横浜の攻撃は、記者の目から見ても著しく迫力を欠いていた。
 
 本来の横浜の姿ではなかったのは事実だ。それでも、ほぼノーミスの守備を見せた昌子のプレーが、チームに与えた安心感は計り知れないはずだ。
 
 後ろの踏ん張りに前線の選手(鈴木優磨が決勝点)が応え、1-0の勝利。鹿島らしい隙のない勝ち方で、首位に立つチームから価値ある勝点3を奪ってみせた。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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