間もなく卒業シーズン。そして4月になれば入社式と、新社会人にとっては目まぐるしい1カ月が始まりますね。

 社会人になると、いやがおうでも増えるのが「酒席」です。特に社内の飲み会はやっかいで、昔よりも数が減っていると言われますが、なんだかんだで「飲ミニケーション」は健在。いまも社内の“潤滑油”として、夜な夜な開催されているようです。

「会社とプライベートは別」。若い人は、そのような飲み会を敬遠する傾向にありますが、私も同意見で、行きたくない飲み会には行かなくてもよいのです。そもそも、会社には仕事をしにいっているわけで、友達作りが目的ではありません。社内の飲み会はくだらないグチや説教に付き合わされる可能性も高く、「若い時代の貴重な時間を消費するだけ」という考えは十分理解できます。

 しかしながら、「断れない」飲み会があるのも現実で、意固地に断り続けるとその後の仕事や人間関係に響くこともあるため、なかなか難しいところです。今回は、外資系生命保険会社のセールスとして、数々の(?)飲み会に参加してきた筆者が「会社の飲み会」と上手に付き合うための、5つのポイントを解説します。

「嫌々来ました」は気分を害する

【ポイント1】行くならちゃんとする

 前述のように「断れない」場合、内心は苦痛でも、行くならちゃんとすべきでしょう。「嫌々来ました」という態度では、上司や先輩なども気分が悪くなりますし、自分の評価を下げることにもなります。そして何よりも子どもじみています。

 注意すべきことは以下の通りです。

1.時間を守る(飲み会の開始時間前までにはお店にいる)

2.下座に座る(お店の出口に走って一番近い席が下座と覚えます)

3.酔っても敬語を使う

4.お酒が減ったらお酌をする。もしくは「次は何にしますか」と聞く

5.「無礼講」と言われても信じない

6.飲みすぎない、潰れない

7.会話は相手が「7」、自分が「3」の割合

8.悪口に同調しない(誰が聞いているか分からない)

9.楽しくなくても、とりあえず笑っておく

10.ごちそうになったら「ありがとうございます」とお礼をする。翌日も朝イチでお礼をする

 新社会人の場合は、このうち3つ程度を守れれば合格点。「あいつはしっかりしている」と思われるはずです。

「忙しい奴」と思わせれば後々が楽に?

【ポイント2】飲み会の翌日は遅刻しない

 翌日、二日酔いで寝ていられる学生とは違い、這ってでも会社に行かなければならないのが社会人のつらさ。「飲み会の翌日はだるい」のは仕方ありませんが、ここで遅刻することは最大のマイナスポイントです。むしろ、10分でもよいので、いつもよりも早い出社を心がけましょう。

【ポイント3】断り方を覚える

 これは社会人にとって大事なスキルと言えます。誘われた全ての飲み会に参加していては、体もお金も持ちません。とは言え、「私は行きません」とそっけなく断ると、悪感情を持たれて変な恨みを買うことになりかねません。「ごめんなさい。先約があるんです。また誘ってください」と謝罪し、「次回こそは」という意思を、愛嬌をもって伝えることが大切です。

 なぜ謝る必要があるのか、意味不明だと思いますが、相手の立場を立てることで丸く収まるのなら、「謝った者勝ち」です。なお、断る口実はウソでも構いません。友人と会う、彼女と会う、習い事など、適当に見繕いましょう。「何かと忙しい奴」と思わせておくと、後々が楽になります。

飲み会のメリットも理解しよう

【ポイント4】毅然とした態度

 どこの会社にも「飲み会好き」がいて、社内で立場の強い人であることが多いようです。このような人を敵に回すとロクなことにならないため、我慢できるなら、「3回に1回」くらいは付き合った方が得策です。逆に、その1回は自分から誘ってあげれば相手も悪い気はしません。

 しかし、どうしても嫌な相手もいるもの。そういう場合は、毅然とした態度で断ることも大事です。その結果、仕事で嫌がらせなどを受け、あまりにひどいようなら、責任ある管理職に相談して対処してもらうしかありません。現在は、どの企業もパワハラに神経質で、しっかり対応してくれるはずです。

【ポイント5】飲み会のメリットも理解する

 ざっくばらんに仕事の相談ができたり、上司や先輩の経験を聞けたりと、飲み会はよいこともあります。また、お酒が入ることで人間関係が構築され、仕事が円滑に進むこともあります。グチや社内の人間の悪口だけに終始する飲み会は考えものですが、そのプラス面も理解し、賢く利用することも社会人のスキルの一つと言えます。

 社会人の飲み会は学生とは異なり、さまざまなルールばかり。さらに、若いうちは気を使わなければならない場面も多く、決して面白いものではないかもしれません。そして、悲しいかな、日本社会では「飲み会の態度」「ゴルフのマナー」など、仕事とは関係ないところで能力が推し量られるようなところがあります。

 あまり褒められた文化ではありませんが「郷に入っては郷に従え」。新社会人の皆さんが早く会社になじみ、飲み会と上手に付き合える、タフな社会人になれるようにエールを送ります。

(株式会社あおばコンサルティング代表取締役 加藤圭祐)