警察官の夫と売春婦の妻(出典:http://www.mirror.co.uk)

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集団主義と言われる日本とは真逆の個人主義が強いイギリスで、このほどまさにそれを象徴したかのような出来事が報じられた。ある警察官の男性が自分の職場の上司に「妻が売春婦だ」と告げたところ、何のお咎めもなかったという。英紙『Mirror』や『Metro』がこの一風変わった夫婦のことを伝えている。

イギリスでは北アイルランドを除き、街娼やポン引き、売春宿や売春組織の形成は違法であるが、性的なサービスの代価に金銭を受け取ること自体は合法とされている。つまり個人的に自分で広告を出し売春してお金を稼ぐのは違法ではない。

「体を売ってお金を稼ぐ」ことを“立派な職業”だと誇りを持っている売春婦もいることだろう。ケント州に住むサラ・ジェーンさん(30歳)も現在、売春婦として生活している。しかし驚くべきことに、サラさんの夫は現役の警察官なのだ。

サウスロンドンのサウスワークで、学校に通う子供たちの危機管理と警護を徹底する「スクールポリス」の任務に当たるロンドンメトロポリタン警察のスコット・フロストさん(41歳)は、2015年にサラさんと結婚した。スコットさんは15年にわたりメトロポリタン警察で勤務しているが、自分の妻が売春婦であることを上司に正直に告白したところ特に異議はなかったそうだ。そのため、スコットさんは現在も警察官として勤務している。

スコットさんはサラさんが売春婦であることを承知で結婚したのだが、上司は彼の妻の職業に興味はなかったようだ。「問題があったら、私は今ここで仕事をしていませんよ」とスコットさんは言うが、保守党議員のアンドリュー・ブリッジン氏は「警察組織が、部下の妻が売春婦であることに無関心なのは驚きです。彼は子供たちと関わりある職務についているので、子供たちの親が彼の妻のことを知ればあまりいい顔をしないでしょう。犯罪者でないとはいえ、スコットさんは妻がしていることをもう少し自覚すべきではないでしょうか」と話している。

しかしサラさんにとって、そうした心配は“大きなお世話”のようだ。サラさんは売春婦として週に3回働き、サイトでは「巨乳のサラ」として知られている。サラさんとのセックスは1時間130ポンド(約18,000円)だそうで、この10年間は何百本ものポルノ映画に出演し、エスコート歴は3〜4年になるそうだ。「セックスが大好き」と言うサラさんは、メディアのインタビュアーにさえもサービスのカタログを見せてベッドに誘ったというから驚きだ。

サラさんは家族や友人らから売春婦であるという事実に理解を示してもらっていると話す。「18歳の時に私がグラビアモデルの仕事をしたいと両親に伝えた時も、母は『あなたが安全で幸せなら構わない』と言ってくれました。両親は私をいつもサポートしてくれています。一度、ストーカー被害に遭ったこともありましたが、女性警察官が『売春婦をしているからそういう目に遭うだけ。人生をやり直した方がいい』と言ったので、警察に苦情を告げたらその女性警察官は停職扱いになりました」とサラさんはあくまでも自分の仕事に誇りを持っているようだ。

スコットさんの勤務先であるメトロポリタン警察のスポークスマンは「勤務先に報告したのは正しい行為です」とだけコメントしている。スコットさんが私生活と仕事を区別しているならば、誰にも何もいう権利もないといったところだろうか。このニュースを見た人々の意見も様々で「売春婦なんて汚らわしい。自分をリスペクトしなさいよ」「自分の妻が売春婦でも構わないっていう夫は、どこかおかしいよ」という批判的意見が寄せられている一方で、ほとんどの人が「確かに旦那の仕事に迷惑かけてるわけでもないし大きなお世話よね」「犯罪者じゃないんだからいいんじゃないの」「妻の仕事は夫や夫の職場に関係ないのでは」とする声が多く、家族を“一団体”と捉えがちな集団主義の日本と、個人主義イギリスの違いがここに現れているといえよう。

出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)