カルバン・クラインがキャンペーンに黒人俳優を起用。女性と同じように、男性も「男性らしさ」について悩んでいる

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今年のアカデミー賞授賞式では、作品賞受賞作がいったん『ラ・ラ・ランド』と発表され、数分後にやっぱり『ムーンライト』でした、と訂正される大ハプニングがありました。

LGBTがテーマの作品が、初めてアカデミー賞作品賞を受賞

そのドタバタに隠れて、『ムーンライト』そのものの歴史的なインパクトが見えにくくなってしまったのですが、キャストが全員黒人の作品、LGBTをテーマにした作品がアカデミー賞作品賞を受賞するのはこれが初めて。また、イスラム教徒の俳優がオスカーを受賞したのも初めてでした。

アカデミー賞は、選考する側もされる側も白人だらけだと批判されてきました。『ムーンライト』はオスカーのダイバーシティを一歩進める、記念すべき作品となったのです。

『ムーンライト』のキャストたちが、カルバン・クラインの広告モデルに

その『ムーンライト』のキャストが、「Calvin Klein(カルバン・クライン)」の広告モデルに起用されました。

主人公・シャロンを演じたトレバンテ・ローズとその少年期を演じたアシュトン・サンダースにアレックス・ヒッバート、そしてこの映画でアカデミー賞助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリが、2017年春のメンズアンダーウェアキャンペーンの広告に登場しています。

カルバン・クラインのInstagramには、それぞれの俳優のコメントが添えられています。

(『ムーンライト』が)シリーズ物じゃないのは残念だ。またみんなで集まれたら素晴らしいのにね。僕には前日譚をやってはどうかというアイデアがあったんだよ。その名も『サンライト』。

この近くのレストランでウェイターをしていたのはそんなに昔じゃない。それが今は...。

ラフ(訳注:カルバン・クラインのチーフ・クリエイティブ・オフィサー、ラフ・シモンズ)に会ったときは、ほとんど気絶しそうだった。本当に。10年生のときからファンだったんだ。彼は僕を上から下まで見てうなずいた。「きみのルックス、気に入ったよ」という感じで。ほとんど気を失ったよ。

「態度みたいなものなんだ」とアレックスは服への愛情を語る。性格だよ。僕自身のようになれるんだ。中は暗くて、外側は明るい。

女性と同じように、男性も「男性らしさ」について悩んでいる

CR Fashion Bookによれば、ラフ・シモンズはプレスリリースのなかで、「今回の広告では自ら『ムーンライト』の4人を選んだ」と認めています。

そのうえで彼らに、「現代において男性であることが持つ何か重要な意味を、仕事を通じて表現している俳優だ」と賛辞を送っています。

また、カルバン・クラインのクリエイティブ・ディレクター、ピーター・ムーリエは、「カルバン・クラインも『ムーンライト』の俳優たちも、男性らしさについて大きなステートメントを表明してきた」と語っています。

私たちが「女性らしさ」について悩むことがあるように、男性にとっても「男性らしさ」は複雑なものなのだな、と気付かされます。

ファッション界はリベラルなようにも感じられますが、こうして黒人起用が話題になってしまうほど、まだまだ白人中心の世界です。

そして世の中全体で見ても、人種だけでなく性的志向やジェンダー、体の特徴などいろいろな面で、マイノリティであるために不平等を感じている人たちがたくさんいます。

それでも20年、30年前と比べれば、たとえば黒人やアジア人のモデルの起用も増えているし、LGBTの人たちの声ももっと聞こえるようになりました。

今回のカルバン・クラインのキャンペーンやグッチの黒人オンリーキャンペーンのような動きを支持することで、この流れがもっと進んでいけばいいなと思います。

[Calvin Klein, CR Fashion Book, CNN, CNN, Variety]

写真/gettyimages

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