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土星の衛星のひとつで、土星の環の内側に存在する「パン」の詳細な姿を見ることができる写真が公開されました。

New images of Saturn’s walnut-shaped moon dazzle scientists | Ars Technica

https://arstechnica.com/science/2017/03/new-images-of-saturns-walnut-shaped-moon-dazzle-scientists/

土星の環の内側に存在する「土星の月」ことパンの詳細な姿をとらえたのは、1997年に打ち上げられ2017年9月にすべてのミッションを終える土星探査機のカッシーニ。カッシーニの撮影したデータを画像化する作業を担当している惑星科学者のカロライン・ポルコ氏が、現地時間で2017年3月9日に「これは赤道に膨らみを持つ(直径)35kmのパンの驚くほど精細な姿です」というツイートと共に、カッシーニがとらえたパンの姿を公開しています。



土星探査機のカッシーニは2016年12月4日から土星の環ギリギリの位置を何度もかすめる最終ミッションに挑戦しているのですが、このミッションの中で環の内側にある衛星・パンの詳細な姿をとらえました。

パンは赤道部分が膨らんだ奇妙な形をした衛星で、土星の「羊飼い衛星」のひとつとしても知られています。



パンは直径約35kmで、土星の衛星の中では最も内側に存在しています。



エンケの間隙」と呼ばれる土星のA環内にある隙間を周回する天体です。







パンは何かしらの天体との衝突で生まれた土星の破片が時間の経過と共に環の中に隙間を生み出し、その後、赤道部分に膨らみを生じさせていったと推測されています。そして(PDFファイル)これまでの研究から、土星の他の小さな衛星と同様、パンは現在のサイズの約3分の1から2分の1の密度の衛星であると考えられています。





パンの赤道部分の膨らみは科学者たちにとっても目新しいもので、ポルコ氏は「私は最初にこの写真を見たとき、アーティストの描写であり実際のものではないと思いました。でもこれは本物なんです!」と、自身もパンの形を見たときには目を疑ったとしています。



なお、土星探査機のカッシーニが撮影したデータは以下で公開されています。

Cassini: Mission to Saturn: Raw Images