福島原発事故から6年。福島から県外に避難し生まれ育った地元に戻れない人が東京など近隣だけでも4万人いる。その中で原発避難いじめに苦しむこどもたちの被害が広がっているという。

その一人、新潟県下越地方に住む女子中学生を番組の梅津弥英子アナが訪れた。「学校へ行きたい?」という梅津の問いに、女子生徒は「行きたいですね、行きたいんですけど何か怖いようで...」と不安を訴えた。

いじめが始まったのは福島から避難してわずか1カ月後の小学3年の時だったという。「一緒に帰ろうかって言った時に逃げられたんです。私がパーカーを落とした時に、『これ誰の?』っていうから『私の』って拾いに行ったらみんなが逃げちゃったんです。これっていじめなのかなって...」。

こうしたいじめは中学1年に進んでも終わらなかった。昨年(2017年)7月、女生徒は国語の授業で『人間なのに』というタイトルでいじめの事実を訴えた作文を書いた。

「皆さんはいじめられたことありますか。またいじめられた人を助けてあげていますか。私はいじめられました。キモイ。とてもつらかったです...」

女生徒は新潟へ避難する前、余震が続く中で学校に行けず勉強に差がついたという。漢字を間違えるたびに「また間違えた。こんな漢字すら読めないんだ」と言われ続け、先生に当てられても答えられないようになったという。

「生きる理由って何? そう思うようになり自然につくり笑顔をするようになりました。そんないじめが約3年続きました」

担任は「勘違い」と取り合わず

しかし中学に進んでもいじめは続いた。「菌鬼ごっこ」という悪質ないじめがあり、担任に相談しても答えは「勘違いじゃないの?」と取り合ってもらえなかったという。

「中学に進んだときはちゃんと友達もできて楽しかったんですけど、いじめられていたっていう噂が流れて友だちがだんだんいなくなって最終的に一人になった」

困り果てたあげく女生徒が書いたのがこの作文だったという。しかし、先生に提出した作文には赤いボールペンで「B」とだけ印がつけられ返って来た。助けを求める彼女に何の問いかけもなかった。

両親が作文見つけ学校に訴え

昨年12月、たまたまこの作文を両親が見つけ学校側に訴えた。教育委員会も学校側もいじめの事実を認めたが、作文について教育委員会の担当者は「担任の教員が最初の部分だけを読んで小学校の時の話だと思い込んでしまった」と説明したという。

7歳の娘がいるというコメンテーターの別所哲也(俳優)は「勉強ができるだけじゃなく、どうやって想像力をつけ思いやりの心を養うか、成長過程の大事な時期にそこが教育だと思うんですがね」と指摘する。

先生なら作文を見ただけで中学でもいじめは続いているのか気になるはず。まして文章に敏感であるべき国語の担当ならそうした想像力が必要で、教員失格と言わざるを得ない。いじめの広がりはきちっと取り上げない学校の事なかれ主義に原因があるように思える。