警備員の視点に近い形で装着されているALSOKのウェアラブルカメラ(撮影:防犯システム取材班)

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 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、重要な役割を担うことが予想される大手警備会社のセコムとALSOK。2社は、「東京2020オフィシャルパートナー(セキュリティサービス&プランニング)」スポンサーシップを結んでいるだけに、オリンピックの警備にかける思いは強く、2020年に向けた次世代の警備への取り組みも意欲的だ。

 その取り組みの1つが、現場警備員にウェアラブルカメラを装着させて、動く監視カメラのような役割を担ってもらおうというもの。

 奇しくも「SECURITY SHOW 2017」では、両社がそれぞれのサービスを展示していたので、違いを含めて紹介していこう。

●要注意人物を顔認証であぶり出すALSOK

 ALSOKでは、近年、ICTとIT機器を装備した警備員を連携させた警備サービス「ALSOKゾーンセキュリティマネジメント(R)」に注力しており、常に最新の技術を積極的に取り入れるなどして、サービス内容が日々進化している。

 その取り組みの一環として、警備員へのウェアラブルカメラの装着を行っており、ただ撮影するだけに止まらず、顔認証技術も用いて、事前に登録した要注意人物がカメラの画角に入った際には、アラートを発報するというシステムを採用している。

 これにより、人間が見落としてしまった場合でも、カメラ側で検知してくれるので、警備員の熟練度だけに頼らない高品質な警備サービスの提供が可能になるワケだ。

 また、撮影するだけに止まらないと書いたが、顔認証と連携していることで、現場の警備員が認証端末的な役割を担うことも可能。例えば、関係者通用口に警備員を配置しておけば、誰が関係者で、誰が部外者かということを、警備員は瞬時に知ることができ、関係者パスの盗難や紛失などによるなりすましの入場なども防ぐこともできる。

●プライバシーにも配慮したセコム

 一方でセコムの場合は、現在のところ、“動く監視カメラ”としてのおもむきが強い。

 ウェアラブルカメラを装着した警備員が、固定式の監視カメラの死角となる場所をカバーする形で映像監視を行ったり、何らかのトラブル発生時に現場に急行し、現地映像を本部に送るといった役割を担うことになる。

 ALSOKとの違いとして興味深かったのが、カメラの装着場所が、胸だという点。ブースの説明員によれば、映像のブレを抑えることが目的とのことだが、撮られる側としては、顔の位置で撮られるよりも抵抗感は少ないと言える。

 また、撮られる側を配慮してか、カメラケースには開閉式のレンズカバーが付いており、カバーを開けると「警備撮影中」と撮影している旨を伝える表示があり、奥ゆかしさを感じた。

●2020年までにさらなる進化も!?

 もっとも2社の取り組みは、あくまでも現段階のものなので、2020年までにはさらなる進化を遂げることは確実だといえる。ただ、現段階でのこうした2社の違いが、同じ方向に向かっていくのか、はたまた独自路線を進んでいくのは、なかなか興味深い。

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