男子プロバスケットボールリーグ・Bリーグ、新潟アルビレックスBB(アルビBB)は先月行われたホームゲーム、対大阪エヴェッサ戦後、新潟のブースター(バスケットボールでのファンのことで、サッカーのサポーターに該当)が選手に対し不適切な行為を行ったとして、当該ブースターに対し公式戦、および選手参加のイベント全てにおいて無期限入場禁止の処分とすることを発表した。昨年9月の開幕以降、Bリーグで入場者への処分は初めて。

■問われるファンの姿勢

 アルビBBは広報担当からのコメントで「チーム全体が暴力行為の集団のような悪い印象を抱かれてしまった。事態を深刻に受け止め、厳しい処分にした」としている。

 新潟県は近年、多くのスポーツが県民の生活の一部として定着してきている。

 同じ新潟県内にはサッカーJ1・アルビレックス新潟が、プロ野球独立リーグ・アルビレックスBC、そしてバスケットボール女子アルビBBラビッツもあり、何れも県民をはじめ、全国的にもその所在が浸透している。

 特に、サッカーのアルビレックス新潟はJ2に所属していた2001年後半より1試合の観衆が4万人を超えることも多くなり、2005年には年間68万人動員を記録している。それゆえ、「新潟=高いサポーター熱」というイメージも形成され、これまで新入団の選手からは新潟のホームであるデンカビッグスワンスタジアムのピッチ立つことを望む声が少なくなかった。

 アルビBBは今年に入り、同日に行われるサッカー・アルビレックス新潟の試合のパブリックビューイングや、地元ラジオ局からパーソナリティを招きトークイベントを行うなど、ゲーム以外でも様々な催しを企画している。また、ホームアリーナである「アオーレ長岡」は最寄りの駅と直結しており、同会場では他に、女子日本代表の国際強化試合、そしてWリーグのオールスターが2年連続で開催されている。市は「バスケのまち・長岡」を発信し、2020年東京オリンピックの事前合宿地誘致も行うなど、バスケットボールという競技が市民の日常に密接になるべく力を注いできた。

 一人のブースターの選手に対する暴力行為という決して許されることのない行ないにより、前述のコメントのようにチーム全体が、ともすればそれまで築き上げられてきた県内のスポーツチーム・クラブ全ての印象を損なう出来事であると言っても過言ではない。ファンはチームの顔でもあるのだ。

■大切なのは再発を「させない」こと

 今回下された処分により今後、二度と同じことが起きないことを願ってやまない。チームが再発防止に取り組むと同時に、全ての観客が胸に刻みつけるべきことでもあるはずだ。

 プロスポーツの世界ではファンの存在は不可欠。試合の内容・結果に一喜一憂出来るのは日常のストレスから解放される幸福な時間として、会場に足を運んだ観衆皆が共有する。しかし、その魅力ある空間は数えきれないほどのチーム・イベント関係者、そして選手たちの身を削るような努力によってもたらされていることを絶対に忘れてはならない。