米ラスベガスで行われたWTTスマッシュ・ヒッツのエキシビションマッチに参加したマリア・シャラポワ(2016年10月10日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】禁止薬物による15か月の出場停止処分が来月解ける女子テニスマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)のワイルドカードでの大会出場について、BNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2017)出場選手の中で見解が分かれている。

 シャラポワは、昨年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)以来となる試合を、メルドニウム(Meldonium)使用による出場停止処分解除直後となる4月26日のポルシェ・テニス・グランプリ(Porsche Tennis Grand Prix 2017)で迎える。

 BNPパリバ・オープンで女子世界ランク1位奪取を目指すアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)は、シャラポワに対してワイルドカードを与えた独シュツットガルト(Stuttgart)で開催される同大会の判断について、「全体的に異様な状況」と語った。

 昨年の同大会を制覇しているケルバーは、「会場にやってきたその日にプレーをできるというのは、他の選手には少し異様な状況なので、なんと言えば良いのか分かりません」とコメントすると、続けて「ドイツの大会なんです」と、多くの地元選手が恩恵を受けられる可能性があったと示唆した。

 出場停止により、大会に直接出場するための世界ランキングが消失しているシャラポワは、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2017)とイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2017)のワイルドカードも手にしている。

 またシャラポワは、2度の大会制覇を誇る全仏オープンテニス(French Open)のワイルドカードを得るため、フランステニス連盟(FFT)に直訴を行うことになっている。しかしながら、FFTのベルナール・ジウディセリ(Bernard Giudicelli)会長は、ドーピングをした選手に対するワイルドカード付与に難色を示している。

 男子世界ランク8位につけるジョーウィルフライ・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)は、シャラポワが全仏のワイルドカードを手にすべきではないと考えている。

「自分はそんなことしないね。いたずらをした子どもにお菓子をあげるようなものじゃないか。同じことが起きるよ。間違ったメッセージを送ることになる」

 同1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)はすでにこの件で批判を口にしており、先週英紙タイムズ(The Times)に対して、「自分の力で復帰を果たすべきだと思う」とコメントしていた。

 BNPパリバ・オープンの行われるインディアンウェルズ(Indian Wells)でも再び質問を受けたマレーは、シャラポワが世界ランクを上げるためにプレーすることが必要な小規模大会では、スターである同選手の大きな人気を、受け入れることが難しいのではないかと認めた。

 マレーは、「各大会がその権限の範囲内でワイルドカードを与えている。してはならないとは言えないよ。ルールもない。主催者は、大会にとって最良だと思うことをすることになる。とはいえ、復帰の度にすべての大会でワイルドカードを手にできるのか? それについて確信は持てない」と付け加えた。

 一方でシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)は、過去の偉業がシャラポワへのワイルドカードを正当化していると考えている。

「元世界1位で四大大会(グランドスラム)のタイトルを取っています。ワイルドカードがなくても簡単に戻ってこれるでしょう。彼女の復帰はテニス界にとって良いこと。試合をして、勝ちたいと心がはやっていると思います」

 また、ロシアのベテラン、スベトラナ・クズネツォワ(Svetlana Kuznetsova)は「ワイルドカードの問題は複雑なんです。担当者ではないことにほっとしています。私はこのこと(シャラポワのドーピング問題)についてそこまで深刻には考えていないので、彼女のことを支持しています」とコメントした。

「欺いた人に対して、『だました選手がワイルドカードをなんでもらえるのか』と言う人もいるでしょう。それは理解しています。それでも、過失があったとしたら、それはまた少し違った話になってきます。でも、本当に難しい話なんです。私はあらゆる側面で理解しているので」
【翻訳編集】AFPBB News