今季終了後、本田はアメリカのMLSを新天地に選ぶと伊メディアは報じている

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その決断は吉と出るか、凶と出るか−−。今冬、移籍が取り沙汰された日本代表候補たち、その後の活躍期待度を前編記事に続き、まとめてチェック。

3月下旬にW杯アジア最終予選の重要な2連戦(UAE戦、タイ戦)を控えるハリルジャパンにも大きな影響を与えそうだが…。

■ミラン残留の本田は代表招集も微妙に!

清武や柴崎に関する報道に隠れて目立たないが、代表組の移籍といえば久保裕也(ヘント)も忘れてはいけない。だが、どうにもビミョーなのが、スイス1部リーグのチームからベルギー1部リーグチームへという、日本人選手としては前例のない動き方。これってステップアップと呼んでいいのだろうか。

「うーん。レベル的にはあまり変わらないと思いますよ」(サッカージャーナリスト・後藤氏)

ならば、せめてこれまで日本人選手の出世街道のスタートラインとなってきた、ドイツ1部の中位、下位クラブあたりに移れなかったものか。

「それは相手もあってのことだから、先方からのオファーがなければどうしようもありません」(サッカージャーナリスト・西部氏)

ともあれ久保はヘントに加入するや2試合連続ゴールを挙げ、さっそく結果を出した。このまま活躍が続けば、彼自身の日本代表での立ち位置にも変化が見られそう?

「今の代表にはストライカーらしいストライカーが少ないので、より必要とされるでしょう。ただし代表の常連になるには、ヘントでよほどの結果を残していかなければなりません」(前出・後藤氏)

さて、ここからは、チーム残留を選んだ選手たちに目を向けたい。となると、まずは本田圭佑(ACミラン)に触れないわけにはいかない。監督の構想からは完全に外れてベンチを温める日々が続いている上、クラブとの契約は今季いっぱいで切れる。冬の移籍マーケットでミランが本田を放出するのは確実視されていたのだが、結局何も起こらなかった。地元紙の報道によれば、イングランド・プレミアリーグのハル・シティからオファーがあったものの、本田自身が断ったのだという。

その真偽のほどを、イタリア在住のジャーナリストA氏が明かしてくれた。

「ハルからは実際に獲得の申し出があったようです。でも、オファーが届いたのはマーケット締め切りの当日。あまりに時間がなさすぎるし、そんな日に届くオファーはたいてい、意中の選手に断られた挙句の、とりあえずの“保険”。相手から本当に求められていないのが見え見えだったから応じなかったのでしょう」

これにより今季終了まで、ミランでは実戦経験を積めないことがほぼ確定。昨秋以降、絶対的存在ではなくなってきた日本代表でも、ますます立場が危うくなるのではないだろうか。

「残留は彼にとって、リスクでしかありません。たとえ、どこであっても移籍すべきでした。清武や久保にめどがつけば、ハリルホジッチ監督は90分使えるかどうかわからない本田に見切りをつけて、招集さえしなくなるかもしれません」(前出・西部氏)

「体が強く、ボールを預けられる本田のようなタイプは日本人には少ないですから、状態さえよければまだまだ代表にいてほしい選手です。しかし、クラブで実戦に出ていなければ、試合勘もゲーム体力も失われてしまう。ならば、いっそのこと3月のW杯予選に照準を合わせ、日々のミランでの練習を使って自分の体調を整えていくのも手かも。どうせリーグ戦で使ってもらえないのだから、そのぐらいワガママになってもいいんですよ。代表でのステイタスが自身の最後の生命線である本田にとって、逆にそれこそが、今やれる唯一のことだと思いますね」(前出・後藤氏)

今季終了後の本田はアメリカのMLSを新天地に選ぶと、伊メディアではまことしやかに報じられている。

「もっとも、具体的なオファーはまだ届いていないようです。交渉が行なわれるのはこれからでは」(前出・A氏)

最後は齋藤学(横浜F・マ)だ。刷新されたクラブ運営体制への不信感などもあり、海外移籍を模索したものの結局果たせず、チームにとどまることとなった。今季は、昨年まで中村俊輔(磐田)がつけていた10番を背負う。

「残留したことについては、受け入れ先がなかっただけの話だから、外野がどうこう言いようがない(笑)。しかし、彼のあのドリブルは相変わらず切れ味抜群ですから、代表でも残り15分ぐらいでどうしても決定機をつくりたいというとき、スーパーサブとして使うには面白い存在です」(西部氏)

「今年から『俺が横浜F・マを引っ張るんだ、ゲームをつくるんだ』という自覚を持ち、自分でスルーパスも出せるようになれば、より対応の難しい選手へと成長できるかもしれません。しかし、そうなると代表では清武や香川真司(ドルトムント)と同タイプになってしまうので、難しいところです……」(前出・後藤氏)

移籍組、残留組を問わず、置かれた状況は各人さまざま。日本がW杯最終予選を勝ち抜くためにも、所属クラブでの一層の奮起を期待したい!

(撮影/ヤナガワゴーッ!)