日本から中国の江蘇省蘇州市に移り住んだ87歳の男性が世を去った。故人の意思により、遺体は献体として地元の医大に提供されることになった。

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2017年3月8日、楊子晩報によると、日本から中国の江蘇省蘇州市に移り住んできた87歳の男性が自宅で世を去った。故人の意思により、遺体は献体として地元の医大に提供されることになった。

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亡くなった北川光男さんは、妻とともに2003年に大阪から蘇州市呉江区に移り住み、服飾関連の企業を設立。250台余りもの機器を運び込み、主に刺繍業を営んでいた。住み始めてしばらくすると、蘇州での生活が気に入ったという。

北川さんは生前から「献体として大学病院に提供してくれれば、多少は貢献できる」と話していた。妻の十寸子さんも「住んでいる盛澤鎮はふるさとの奈良によく似ていて、第二の故郷になると早いうちから思っていた」とし、ここ蘇州で献体するのは、医学への貢献にもなるし、蘇州への恩返しにもなると、心の内を明かした。

2009年、夫婦は地域の紅十字会(赤十字)で献体提供の手続きを済ませたが、子どもは献体に反対していたという。当初は移り住むことにも不安が残ると反対していたが、大学で医療を学んでいるという子どもは献体の重要性を深く認識しており、現在は夫婦の考えに理解を示すようになった。

地域の紅十字会の責任者は、「北川さんは国境を越えて医学研究に貢献し、医療の懸け橋となって、人生を終えられた。その深い愛情に満ちた思いを、すべての中国人が心にとどめ、受け継いでいく」と感慨を言葉にした。

なお、外国人の遺体が献体として提供されるのは江蘇省では初めてだという。(翻訳・編集/岡田)