においに鈍感になっていませんか?

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ウィスコンシン大学マディソン校の研究者らは、高齢者の嗅覚低下が運動をすることで緩和されており、限定的ではあるものの予防効果もあるとする研究結果を発表した。

近年、嗅覚と認知症には深い関係があり、嗅覚の低下が認知症やアルツハイマー発症リスクを高めている可能性を示唆する研究や、アロマによって嗅覚を刺激することで、軽〜中度のアルツハイマー患者の一部で認知機能の改善が見られたとする研究などが発表されている。

研究者らは、米国立老化研究所が、高齢者の聴覚・嗅覚の状態を1993年から追跡調査している「Epidemiology of Hearing Loss Study(EHLS)」から、2013〜2016年に調査した68〜99歳の男女832人のデータを抽出。

まず、対象者の中で、なんらかの匂いを感知できる最小の濃度である「検知閾値」(しきいち=境界になる値)の数値を比較したところ、高齢な対象者は若い対象者よりも閾値が低い傾向にあり、男女差は確認されなかった。

しかし、高齢でも最低週に1回30分以上の運動をしている人は、運動をしていない人に比べて検知閾値の低下が緩やかで、習慣的に運動をしている(運動量が多い)人では、検知閾値が若い対象者とほとんど変わらなかったという。

また、検知閾値が低い人ほど認知機能が低下していることが確認されたほか、鼻の中にゆがみがある人や何らかのアレルギー性疾患の既往歴がある人は、検知閾値が高い傾向にあった。

発表は、2016年12月21日、耳鼻咽喉分野の専門誌「Laryngoscope」オンライン版に掲載された。

参考文献
Odor detection thresholds in a population of older adults.
DOI: 10.1002/lary.26457 PMID: 28000220

医師・専門家が監修「Aging Style」