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島全体の電力を太陽光発電とバッテリーでまかなう試みを実現させていたテスラが、今度はさらに大規模な設備をハワイのカウアイ島に完成させました。この設備では約5万5000枚ものソーラーパネルを使ったメガソーラーと、272台のテスラ製蓄電装置「Powerpack」(パワーパック)を使って人口約6万7000の島全体の電力を昼夜を問わず再生可能エネルギーである太陽光でまかなうというものです。

Kauai is moving from diesel generators to renewable energy with help from Tesla | Ars Technica

https://arstechnica.com/business/2017/03/kauai-is-moving-from-diesel-generators-to-renewable-energy-with-help-from-tesla/

Hawaiian island gets a huge renewable energy boost thanks to Tesla

http://mashable.com/2017/03/08/tesla-solar-battery-project-kauai/#NOkMIPdZOSq5

以下の写真がテスラが完成させた太陽光発電+蓄電施設の全貌。パネルの数が多すぎて判別できませんが、総数5万4987枚のパネルと、手前に白く見えるテスラ製「パワーパック」が272台設置されています。



まるで湖か海のように広がるソーラーパネルと、その手前に設置されているパワーパック。この施設では、ソーラーパネルで発電して島じゅうに給電するだけでなく、パワーパックに電力を貯蔵することで、夜間や悪天候の際にも島じゅうに電力を届けられるようになっています。



その全貌は以下のムービーでも紹介されています。

Tesla Powerpacks + solar powering Kauai - YouTube

サスティナブル(維持可能)なエネルギー施策を確実なものにするためには、信頼性があり、再生可能なエネルギー源が常に確保される必要があります。



ハワイ・カウアイ島は一年を通じて太陽の日差しが降り注ぐ島。



従来のソーラー電力は、晴れた日中しか電力を供給することができませんでした。



そのため、カウアイ島では夜間になるとディーセル発電機で電力を作り出す必要がありました。



その状況を一変させるのが、パワーパックを使ったテスラの発電・貯蓄設備です。この設備では、13メガワットの電力を……



5万4978枚のソーラーパネルで作り出します。



そして、容量52メガワットアワーの巨大な蓄電設備に電力を蓄えておきます。



設置されたパワーパックの数は、実に272基。



これらは全て、アメリカ・ネバダ州で稼働を開始した超巨大バッテリー工場「ギガファクトリー」で生産されたものです。



昼間の太陽光をもとに作り出された電力をパワーパックにためておき……



太陽光のない夜間は、パワーパックから少しずつ電力を送り出します。



「ソーラー発電+蓄電」というのが、この設備の最も重要な考え方です。



この設備により、カウアイ島では1年あたり160万ガロン(約6000キロリットル:ドラム缶3万本)に相当するディーゼル燃料の節約が可能になる見通しです。



太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの最大の弱点は「安定性が確保できない」という部分にあることが指摘されてきましたが、テスラのパワーパックはこの問題を膨大な量のリチウムイオン電池を使う力技で解決する設備ということになりそう。いわば「電力のダム」としてエネルギーインフラの重要な一要素になりうるのか、その真価がこれから試されることになりそうです。